

ネオンの雨が滲む街角
誰も知らない扉が開く
朽ちかけた提灯の灯り
微かに揺れる電子の風
錆びた路地裏 足音ひとつ
闇を裂くように響いて消える
客のいないカウンターの奥
古い端末が低く唸る
湯気の向こうで光る瞳
影がそっと揺らめいた
静寂に響くグラスの音
記憶の断片をかき混ぜて
仄暗い夜の片隅で
黒い影が微笑んだ
ノイズ混じりのラジオが歌う
忘れられたあの旋律
電脳茶屋の隅っこで
時間だけが滲んでゆく
冷めたジャスミン
渇いた夜に絡むコードがほどけるように
擦れたフィルムの夢の欠片
誰が拾ってくれるのだろう?
ビルの隙間に隠れた月
過去と未来を見下ろしている
「またおいで」と囁く声
黒猫はただ影を残した
夢か現か分からぬまま
データの波に溶ける言葉
誰かの記憶を載せたまま
列車は今日も走り続ける
- 作詞者
神託ROID
- 作曲者
神託ROID
- プロデューサー
神託ROID
- ミキシングエンジニア
神託ROID
- ボーカル
神託ROID
- プログラミング
神託ROID

神託ROID の“電脳茶屋と黒猫の影”を
音楽配信サービスで聴く
ストリーミング / ダウンロード
- 1
黒猫が歌う夜の物語
神託ROID
- 2
夢の続き、あの路地で
神託ROID
- 3
午前零時のささやき
神託ROID
- 4
夢を紡ぐ少女と猫
神託ROID
- 5
風が運ぶ黒猫の足音
神託ROID
- 6
琥珀色の瞳
神託ROID
- 7
月影と黒いしっぽ
神託ROID
- 8
黒猫の瞳に映る星空
神託ROID
- 9
さざめく夜と黒猫の夢
神託ROID
- 10
虚空黒猫汚染
神託ROID
- 11
煙る街と迷い猫
神託ROID
- ⚫︎
電脳茶屋と黒猫の影
神託ROID
月の欠片が夜を照らすころ、ひとり、またひとりと足を止める。
それは黒猫が歌う、誰も知らない夜の物語。
孤独な夜の隙間にひっそりと現れる黒猫。
その瞳に映る街、擦れた声で紡がれる歌は、懐かしくも幻想的な物語の扉を開く。
導入は、静かに闇へ誘う「黒猫が歌う夜の物語」。
路地裏に続く夢、「夢の続き、あの路地で」。
ささやくように始まる夜の息遣い、「午前零時のささやき」。
やがて、夢を紡ぐ少女との出会いが夜を彩り、
軽やかな足音が風とともに響く。
琥珀色の瞳に映るのは、誰の記憶か、どんな願いか。
夜のピーク、「月影と黒いしっぽ」では、
黒猫がまるで月と踊るかのように、街を自由に駆け巡る。
だが、夜は永遠ではない。
星空に沈む瞳、揺らぐ夢、溶けていく輪郭。
喪失、迷い、沈黙——黒猫の姿は次第に虚ろになり、
「煙る街と迷い猫」では、夜そのものが霞んでいく。
それでも、物語は終わらない。
「電脳茶屋と黒猫の影」では、
老いた黒猫が静かに物語を語り継ぐ。
それは誰かの記憶に残る、小さな夜のしるし。
ノスタルジックで幻想的な全12編。
これは、黒猫が歌う——夜のための物語。
アーティスト情報
神託ROID
黒猫の囁きのように、静かに、深く心に沁みる音を。 神託ROIDは、ノスタルジックで幻想的な旋律を紡ぎ出すアーティスト。 Lo-Fi、チルポップ、トランス、サイケデリックを自在に行き来しながら、 夢と記憶の狭間に浮かぶ音の物語を描き出す。 その響きは、懐かしさと非現実をたたえた幻影。 現代と過去、優しさと影の境界を漂い、聴く人の心に寄り添う。 音そのものが語り部となり、やがて“神託”となって届く。
神託ROIDの他のリリース