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本作は、日本の家庭文化特有の「小言」を音楽的素材へと昇華させた、極めて親密な対話型メモリー・ポップです。イントロに響く包丁の音や湯気の気配、そしてBPM 88の「ゆったりとした帰路」を思わせるテンポが、聴く者の記憶の深層に触れます。
最大の特徴は、子供の声(過去)と大人の声(現在)がコール&レスポンス形式で交差する構成です。かつては拒絶していた「はやくしなさい」「ちゃんとしなさい」という言葉が、一人暮らしの静寂の中で「かけがえのない宝物」へと変質していく感情のアークを描き出しました。アナログな質感のサウンドと、微かに響くオルゴールのモチーフが、ほろ苦い贖罪と深い感謝を優しく包み込みます。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。