Lyric

繰り返すノック3回の合図

扉の向こうには見慣れ過ぎていた顔

半年経って忘れていたからって

今更返されても

久しぶりに声を交わした

画面の中ではいつも通りなのに

昔のように上手く話せないから

なんだか変な気分だった

扉にぶら下げていた筈の

二人の名札はもう無いけど

未だに僕の部屋の角っこに誰かの忘れ物

あの頃みたいに戻りたかった

またその細い手握りたかった

どうして今返しに来たんだ

泣き出す君を慰めたかった

喧嘩をした後笑いたかった

なんにしても終わりそうだカチャリと音を立てて

合わない合鍵を靴箱の端に投げ捨てた

互いのことなら何でも

理解できてると思っていた

好きなものも嫌いなものも

纏めて全部好きだった

つけてた甘めの香水を

好きだと言ってくれたあの日

今日の君は似合わないってひとつ零して帰っていった

好きだと思われてはいなかった

他の色々が見えた気がした

察しても胸が痛むだけで

恋の証が無くなる気がした

大切な思い出消えてく気がした

壊してもまだ足枷が過去に引き止めるから

戸締まりだけはしっかり鍵を閉めといて

付き合ってたった1週間後君は

他の男に抱かれていたのを知っていた

それでも見てみぬふりをしていた

全てを許すべきだと思った

でも違ってた 帰る時の君が

どこか寂しげだったこと 気づかないまま

「愛してた」それだけが欲しかった

あの頃みたいに戻りたかった

またその細い手握りたかった

今更、返しに来るなよ

泣き出す君を慰めたかった

喧嘩をした後笑いたかった

なんにしても終わりなんだ カチャリと音を立てて

合わない合鍵を 靴箱の端に投げ捨てた