Sweet Berry Storyのジャケット写真

歌詞

それは悪い夢のように

野口純史

3月28日、午後6時。

会社が終わる。

急いで家に帰る。

堅苦しいジャケットを脱ぎ捨てて、着替える。

バックを持って駅まで走る。

電車に乗ってLINEを開く。

まだ返事のない3日前のメッセージ。

彼女と待ち合わせの駅に着く。

同じ電車に乗っていたことを知る。

ホームに降りてぼくを見つけた彼女は、

少し不安そうに微笑んだ。

約束していた店まで、並んで歩く。

同じ歩幅、同じテンポ。

他愛のない会話。

けど何かが違う笑顔。

店に入ってすぐ飲み物と料理を頼んで、

会話の続きを始める。

沈黙が訪れないように。

悪い予感が当たらないように。

気づいたら昔のことばかり話している。

出会った頃のことや、その時行った場所のことや。

「あそこにもう一度行きたいね」って、

そんなの今は関係ないことなのに。

不意に会話が途切れる。

話の続きを探そうとするけど出てこなくて。

彼女が聞こえないように小さく、

小さく溜息をつくのがわかった。

店を出て、しばらく歩いて、

彼女がゆっくり静かに、自分から口を開く。

それは悪い夢のように。

  • 作詞者

    野口純史

  • 作曲者

    野口純史

Sweet Berry Storyのジャケット写真

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▼概要
野口純史、ソロとしては初となるフルアルバム。
自身の恋愛体験をもとに、恋愛の始まりから終わりまでを
1本の映画のように描いた意欲作。

▼収録曲
1. はじまり
2. Sweet Berry
3. 恋人繋ぎ
4. きかせて。
5. 行方不明
6. イケメンになりたい
7. ミッドナイト
8. ひとりごと
9. それは悪い夢のように
10. loveless
11. 愛してるなんて言わないで
12. バイバイ、サンシャイン。

Jacket Illustration by ハイテクメロン(@inosan789)

アーティスト情報

  • 野口純史

    シンガーソングライター。1992年11月17日生。 2013年にThe Endcores(ジ・アンコールズ)結成。 2013年9月、金田康平(THEラブ人間)presents「魔法を信じ続ける会 vol.1」に参戦し、 2014年6月、MASH A&R Vol.3 の 月間優秀アーティストに選出されるなど、精力的に活動する。 2015年、同バンド活動休止。 2018年から、ソロでの活動を本格的にスタート。 同年、「Bバージン」「絶望に効くクスリ」で知られる、 漫画家山田玲司氏がホストを務めるニコ生番組「山田玲司のヤングサンデー」にて、 リスナーから応募された全20曲の中から、「Sweet Berry」がオープニング主題歌に選ばれる。 以後もSoundCloud上にコンスタントに作品を発表し続けている。 ポップなメロディーと歌、それに乗せて歌われる実体験ほぼそのままの赤裸々な歌詞が特徴。

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