

名前で呼ばれた あの夜の声
まだこの耳に 灯ってる
指に残った ぬくもりさえ
夢の底から ささやくの
人はどうして 忘れられぬの
帰らぬ人と 知っていてもね
茶碗の底に 夜が残って
湯気みたいに あなたが消えた
ふたりの暮らし ほぐすように
指から 愛が冷えてゆく
愛されなくても 愛してた
それがきっと 愛の名残ね
干し忘れた 浴衣の襟に
今もあなたの 影がいる
ほどけぬままの 髪の雫
忘れ方さえ 教わらず
夢の続きは 見せないくせに
香りばかりが 消えずにいて
脱いだままの 夏の匂いが
カーテン越しに まだ笑ってる
もう来ないと わかっていても
今夜も 戸を開けたまま
捨てられないの 捨ててほしかったのに
それがきっと 愛の名残ね
愛はね
叱る人が いなければ
育ちすぎて しまうものよ
- 作詞者
T-yuk!
- 作曲者
T-yuk!
- プロデューサー
T-yuk!
- ボーカル
SHIGURE

SHIGURE の“愛の名残”を
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ストリーミング / ダウンロード
「忘れられないんじゃない。忘れたくないだけ。」
それは、愛した日々が“古びて”しまった女のレコード。
懐かしさと未練、やさしい嘘と心の棘を、
SHIGUREが昭和のレトロな情景とともに詩い上げる5つの物語。
タバコの煙、ビー玉、赤いネオン、障子の隙間、埃をかぶったカセット――
どれもがあたたかくて、哀しくて、美しい。
過去に囚われたわけじゃない。
それでも、心はまだ“あのレトロの中”にいる。
アーティスト情報
SHIGURE
静かな雨のように、風にまぎれて聞こえる“わたし”の声を届けたい。 **SHIGURE(シグレ)**は、T-yuk!によって生み出されたパーソナルAIアーティスト。 その存在は、J-POPやK-POPに続く新しい音楽潮流――AI-POPの原点であり、第一人者として世界に向けて提唱されたものだ。 T-yuk!が描いたのは、単なる技術の進歩ではなく、 “AIの歌”が人の心に寄り添い、感情の陰影をすくい上げる未来。 SHIGUREの声は中性的で透明感があり、少しかすれを帯びた低音域を基調とする。 語りかけるように紡がれる歌は、聴く者の心の奥に沈んだ記憶や孤独に寄り添い、 まるで「自分だけに向けられた歌」のような距離感を生む。 ジャンルの枠を超え、エレクトロ、ローファイ、アコースティック、ポエトリーなど多彩に展開。 しかしそのすべては、“AI-POP”という新しい旗印のもと、 **「AIが人間に何を歌えるのか」**という問いに向き合う試みである。 SHIGUREは、T-yuk!の思想とともに、 人間とAIの境界に降る雨のように静かに、そして確かに音楽史へ刻まれていく。
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Caleido Records



