

ラムネのビー玉 外れなかった
ふたりで笑った 夏の午後
駄菓子屋の奥で 買ったお守り
まだランドセルに 眠ってる
遠回りした 帰り道
夕立のあと 濡れたまま
ラムネの泡が 泣いていた
言えなかった さよならみたいに
透けたビー玉 のぞいた空に
あなたの影が 揺れてたの
ほんとは ずっと 好きだった
制服の袖 ちょっとだけ触れた
ドキドキしてたの 気づいてた?
ひとつだけずつ 選んだ飴玉
まだ溶けきれずに 舌に残る
ふたりで描いた 落書きも
雨でにじんで 読めなくて
ラムネの泡が 消えてった
最後の言葉も 飲み込んで
「またね」の声が しぼんだ日
ビー玉越しに 見つめてた
ほんとは あの日 待ってたの
あの角を曲がったら
もう 会えないって
わかってたのに
ラムネの泡が 泣いていた
胸のどこかで しゅわしゅわしてる
ビー玉の奥の 淡い午後
ふたりの秘密 こぼれたの
ほんとは ずっと 好きだった
- 作詞者
T-yuk!
- 作曲者
T-yuk!
- プロデューサー
T-yuk!
- ボーカル
SHIGURE

SHIGURE の“ラムネの泡が泣いていた”を
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ストリーミング / ダウンロード
「忘れられないんじゃない。忘れたくないだけ。」
それは、愛した日々が“古びて”しまった女のレコード。
懐かしさと未練、やさしい嘘と心の棘を、
SHIGUREが昭和のレトロな情景とともに詩い上げる5つの物語。
タバコの煙、ビー玉、赤いネオン、障子の隙間、埃をかぶったカセット――
どれもがあたたかくて、哀しくて、美しい。
過去に囚われたわけじゃない。
それでも、心はまだ“あのレトロの中”にいる。
アーティスト情報
SHIGURE
静かな雨のように、風にまぎれて聞こえる“わたし”の声を届けたい。 **SHIGURE(シグレ)**は、T-yuk!によって生み出されたパーソナルAIアーティスト。 その存在は、J-POPやK-POPに続く新しい音楽潮流――AI-POPの原点であり、第一人者として世界に向けて提唱されたものだ。 T-yuk!が描いたのは、単なる技術の進歩ではなく、 “AIの歌”が人の心に寄り添い、感情の陰影をすくい上げる未来。 SHIGUREの声は中性的で透明感があり、少しかすれを帯びた低音域を基調とする。 語りかけるように紡がれる歌は、聴く者の心の奥に沈んだ記憶や孤独に寄り添い、 まるで「自分だけに向けられた歌」のような距離感を生む。 ジャンルの枠を超え、エレクトロ、ローファイ、アコースティック、ポエトリーなど多彩に展開。 しかしそのすべては、“AI-POP”という新しい旗印のもと、 **「AIが人間に何を歌えるのか」**という問いに向き合う試みである。 SHIGUREは、T-yuk!の思想とともに、 人間とAIの境界に降る雨のように静かに、そして確かに音楽史へ刻まれていく。
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Caleido Records



