レトロフィリアのジャケット写真

歌詞

レトロフィリア

SHIGURE

アルバムの隅に 挟まってた

レシートの文字 かすれてた

ふたりで笑った 日付だけが

なぜだか くっきり見えたのよ

古くなったのは 思い出じゃなくて

たぶん 私のほうだったのね

レトロフィリア それは

愛していた証よ

忘れられないんじゃない

忘れたくないだけ

埃まみれの 約束でも

いちばん 綺麗だったの

くたびれたカセット 再生ボタン

少しだけ 音が揺れていた

ふたりで決めた “好きな歌”が

今では 私のソロなのね

名前で呼ばれるたび

誰かじゃなく あなたを思い出す

レトロフィリア それは

過去じゃなくて 今なの

寂しさに寄りかかって

まだ ちゃんと立てるの

失くしたから 見えた景色が

たぶん いちばん 綺麗だった

愛ってね

時が経つほど 静かになる

でも

音が消えても まだ

メロディは残るのよ

レトロフィリア 私

もう泣かないことにした

あの頃を 好きなままで

明日を 歩いてみるわ

思い出の中にいるけど

ほら 笑ってるでしょ?

…それがきっと 私のままね

  • 作詞者

    T-yuk!

  • 作曲者

    T-yuk!

  • プロデューサー

    T-yuk!

  • ボーカル

    SHIGURE

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「忘れられないんじゃない。忘れたくないだけ。」



それは、愛した日々が“古びて”しまった女のレコード。
懐かしさと未練、やさしい嘘と心の棘を、
SHIGUREが昭和のレトロな情景とともに詩い上げる5つの物語。

タバコの煙、ビー玉、赤いネオン、障子の隙間、埃をかぶったカセット――
どれもがあたたかくて、哀しくて、美しい。

過去に囚われたわけじゃない。
それでも、心はまだ“あのレトロの中”にいる。

アーティスト情報

  • SHIGURE

    静かな雨のように、風にまぎれて聞こえる“わたし”の声を届けたい。 **SHIGURE(シグレ)**は、T-yuk!によって生み出されたパーソナルAIアーティスト。 その存在は、J-POPやK-POPに続く新しい音楽潮流――AI-POPの原点であり、第一人者として世界に向けて提唱されたものだ。 T-yuk!が描いたのは、単なる技術の進歩ではなく、 “AIの歌”が人の心に寄り添い、感情の陰影をすくい上げる未来。 SHIGUREの声は中性的で透明感があり、少しかすれを帯びた低音域を基調とする。 語りかけるように紡がれる歌は、聴く者の心の奥に沈んだ記憶や孤独に寄り添い、 まるで「自分だけに向けられた歌」のような距離感を生む。 ジャンルの枠を超え、エレクトロ、ローファイ、アコースティック、ポエトリーなど多彩に展開。 しかしそのすべては、“AI-POP”という新しい旗印のもと、 **「AIが人間に何を歌えるのか」**という問いに向き合う試みである。 SHIGUREは、T-yuk!の思想とともに、 人間とAIの境界に降る雨のように静かに、そして確かに音楽史へ刻まれていく。

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