渇望の翼のジャケット写真

歌詞

lost

Vito Foccacio

黒いマントの裾を引い て

街に広げた時

聞こえる過去の叫びが

聞こえる過去の叫びが

屋根の下に足跡

黒く濡れた街角

過ぎ去れしど百鬼夜行

枯れ木に花咲かせましょう

奪われた幼い夢 季節重ね育てたのに

私を離れて彷徨う空憧れて

最後に笑うのは監視カメラの中

緑色のガスに撒かれなくす跡形

純朴なる魂だとのさばらせて生き延びてく

天使達を引きずり下ろして幸福論唱える

冷たさを重ね息の根止めた心錆つかせて

膨らむ虚無に飲まれ滅ぼしていく自らの手で

この私に力を!

消えてく夢の中立てられた誓いが未だ息づいてるのが聞こえる

凍える様な深い夜の下す命に背き眠りのない血が煮え立つ叛逆者が降り立つエデンの園

眩しさに潰された目に一粒だけの涙を

残酷なる自由のため奴隷の鎖を解く

静けさに守られた黒衣聖母達の微笑

それだけをこの胸に僕はただ一人行こう

火のついた弓矢で狙う左の胸を射抜くため

我が高潔なる魂にて燃える薔薇を捧げ

服従する犬共に食わす果実にて開かれた

恥知らずの罪人らを迎えるタルタロスの門

黒いマントの裾を引いて

街に広げた時

聞こえる過去の叫びが

聞こえる過去の叫びが

  • 作詞

    Vito Foccacio

  • 作曲

    Vito Foccacio, Flammable

渇望の翼のジャケット写真

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【渇望の翼】今作は時代の流れを取り込みながらも、どこまでも孤独に突き進めた作者の感覚を頼りに無用なガラパゴス的進化を遂げ咲き乱れ、ゴシックをメインテーマにヴィジュアル系、メタル、ノイズ、オペラ、ホラーコア、もちろんヒップホップとトラップをも平らげた複合的な作品となった。格調高く甘美に退廃した今作は飽和状態となった新しさに生い茂り時間を未来へと進める。     
【Art Work by Kosuke Kawamura】 【レコメンド】 
【那倉太一】(ENDON/vo)
「Vito Foccacioは最初期からサウス、トラップを己のスタイルに怪しく落とし込みつつ、そのいずれにもストレートに突き抜ける事には禁欲を貫いてきた。
これは、正当にラッパーであり続けながら、文学的に"ゴシック"というテーマを変奏し続け、唯一無二の成熟と腐食を見せつける鬼才の第四楽曲集である。」

   【宮崎大祐】(映画監督)
「ヒップホップよ、我らが馴らされた西洋音階から我らを解き放て。
ヒップホップよ、我らが捕らわれた拍子の牢獄を徹底的に破壊せよ。
ヒップホップよ、我らにベッタリと染みついて離れないアメリカの影を焼き払え。」

   【渡辺志保】(音楽ライター)
「現シーンにおいてもっともシアトリカルなラッパー、VITO FOCCACIO。最新作もまた、不穏な和音の上に乗りながら悲劇的なラップを聴かせてくれる。これほど「表現欲」が詰まった日本のラップ・アルバムがあっただろうか。彼ならではのゴシック的美学が表現された、2021年のヒップホップ・オデッセイ。」

   【向達郎】(kamomekamome,yuvikiri-zukei)
「最近巷でよく聞く「何でもありがHIPHOP」。…本当に?大体が既成概念の固りにしか聞こえない。
HIPHOPに限った事では無く、ROCKのフィールドでも同様、右にならえのゴミ音楽が未だ蔓延している。もうコリゴリ。
しかし、それで良い。
そうでなければ、Vito Foccacioは稀有な存在になれない。
オリジナルである事、ユニークな存在、耳を傾かせる力。「渇望の翼」には、清々しい程に全てが詰まっている。
密教と邪教の間で彷徨っているかの様な、仄暗く朧げなイメージを残し、寒暖の差も無く鼓膜から消えて行く。それは、私が思う王道でもあった。
うーむ、なるほど。エクストリームミュージックの名門、Daymare Recordingsからのリリースも頷ける。
同じく私も言葉を依り、吐く息を針に見立て紡ぐ者として、気になる音楽家がまた1人増えた。」

アーティスト情報

  • Vito Foccacio

    東京と埼玉を中心に活動するヒップホップグループSQUASH SQUADのメンバー。文学や詩や映画などあらゆる創作物を好む。楽曲はトラップ、フォーク、ミクスチャー、ホラコア、オペラ、メタル色のあるものまで同一人物とは思えないほど多面的な表情と独創性をみせる。2012年に1stアルバム「草案」、2013年に2nd「絶望の館」、2016年に3rdでフリーアルバム「Rehabilitation」、2021年「渇望の翼」をリリース。

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    Vito Foccacioの他のリリース

Daymare Recordings

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