Lyric

「はじめまして。誰だお前。」

残された時間が少ないことに

腹を立てている僕と、

キッチンに散らばったキャットフード。

箱の中のぼくの論拠が

笑われて、割れていく。

我ながら我を失う程に、

うつくしかった鬱っぽい朝顔の観察日記を

Poetryしていく或る仮定された音響空間で

無敵になった、剥き出しの声が

デジタルタトゥーのように世界を彫り上げる、

余裕だ。

スペードの3を貰う代わりに

Queenのハートを差し出すような

くだらないやり取りが

終わりそうな世界を

心音で揺らすだろう

Qで始まってAで終わるような

アルファベットの並べ直しだ！

はじめようか！

傷だらけの腕、ト音記号を書き足して

どす黒いお玉杓子で完成する旋律で、

戦慄する、警戒する、勘繰って勘が鈍る。

考えすぎだよ。

誰も言わないなら僕が答えようか。

「だれひとり間違ってないよ。」って。

「さようなら。君のこともう忘れない。」

残された時間が少ないぼくと

腹を空かせている子猫の関係性。

防戦一方の音響空間での戦況を右肩に上がっていくテンポと棒線グラフで説明したい。

リリシズムの奴隷でないことを証明するために、僕は韻律に囚われて生き急ぐリリー・シュシュ。

残弾と残高の装填が始まって、

撃ち合うのは常に空砲で、

君の狙いはからっきしだから、

ミのフラットがチューンナップされて心臓から大凡外れた民家の外壁に命中。

（ああ、その所為で仮定された空間がそろそろ崩れそうだ。）