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大体バンドは、ロックの普遍性を湛えた優れたバンドだ。幾つかの民族音楽を種子としながら、様々な音楽ジャンルや文化、人種と交配して渾然としながらも、精神は同じ方向性を持っているのがロックだ。 大体バンドは、原点はブルースロックだろうが意外とブルース臭の少ない親しみやすいフレーズを紡ぎ出すガクガク(油田岳)、ジャズ出身ながら重いビートを叩き出すドラムのトンペイ(田井俊宏)、クラシック的な音楽要素も感じられるベースのリュウ(吉本竜)、アングラフォークを隠し味にした天性のロックボイスのフジタ(藤田俊彦)、昭和歌謡ロックテイスト漂うハスキーボイスのリカコ、ルーツ・ロック愛溢れるマルチ奏者のミキカ(志和樹果)。多様な音楽性を持ったメンバーが揃うとき、これまた意外にキャッチーなメロディーと切れ味のいい歌詞、駆け上がるギターとボーカル、それを重心低く地に繋ぎ止めるリズム隊が一体となり、まさにロックそのもののグルーブが生み出される。 こんな四国の片田舎にこんな素敵なロックバンドが、と驚きを感じるが、思い出してみれば、アメリカ南部の田舎からも多くの優れたバンドが出ているし、過酷で優しい自然のディープウェスト(四万十川流域)に大体バンドがいても不思議はないのだ。むしろ、ここだからこそ生まれたささやかな奇蹟なのかもしれない。 2022年、4年間のレコーディングを経て、彼らの人生を凝縮したようなアルバム「ベスト盤」がリリースされた。
四国山間部を拠点に活動するブルースロックバンド。四半世紀以上続くバンドの歴史の中で、ありのままの姿で流動的に変化し続ける。日々の生活や身の回りの事件から生まれた独特なオリジナル曲と、楽しく暖かく、時に熱いライブには定評があり、四国を中心にライブや音源制作を精力的に行なっている。