hitohuri Front Cover

Lyric

hitohuri

naiyo

朝、瞼の裏で

小さい針が逆を向いた

体温計は黙って

僕を少しだけ疑った

白い部屋の隅で

水が丸く座っている

昨日までの声だけ

試験管の底で眠っている

ひと振り

骨の奥で、からん

ひと振り

舌の先で、苦い

ひと振り

世界より先に

僕の目盛りが狂った

検針員が来ないまま

胸のメーターだけ回る

正常ですと書かれた紙で

紙飛行機を折った

薄い光を吸って

爪が少し透明になる

廊下に落ちた咳を

誰も拾わず通り過ぎる

ひと振り

耳の奥で、きろん

ひと振り

息の端で、白い

ひと振り

名前より先に

僕の輪郭がずれた

ああでもない

そうでもない

判定不能の青い線

右でもない

左でもない

真ん中だけが熱を出す

ラベルのない瓶に

朝を少しだけ足した

よく振ってくださいと

誰かの字で書いてある

ひと振り

骨の奥で、からん

ひと振り

舌の先で、苦い

ひと振り

世界より先に

僕の目盛りが狂った

ひと振り

胸の奥で、ころん

ひと振り

影の中で、光る

ひと振り

戻すにはもう

静けさが足りなかった

正常です

正常です

正常です

とても静かに壊れてます

  • Lyricist

    naiyo

  • Composer

    naiyo

  • Producer

    naiyo

  • Vocals

    naiyo

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