

窓を打つ雨の雫が
君の足音をさらっていく
振り向けば そこには何もなく
ただ静寂だけが佇んでいた
冷え切ったコーヒーの香り
君がいた証を滲ませる
触れた指先の余韻すら
今は痛みへと変わっていく
君の名を そっと呼んでみても
夜の隙間に溶けていくだけ
愛してた それだけじゃ
終わらせられないのに
読みかけの小説のページ
君の指が止まったまま
綴られなかった言葉たちが
今も僕を締めつける
鍵をかけたままの引き出し
開けば思い出がこぼれそうで
あの日のままの写真の中
君だけが笑っていた
君の名を そっと呼んでみても
夜の隙間に溶けていくだけ
愛してた それだけじゃ
終わらせられないのに
時間が癒すというのなら
なぜ涙は乾かないのか
愛しさが枷になるなら
いっそ記憶ごと眠りたい
名前を呼べば 戻れるなら
何度でも声を枯らして
愛してた それだけじゃ
終わらせられないのに
最後に交わした口づけが
痛みのように胸を刺す
さよなら それすらも
君には届かないまま
- 作詞者
真波リョウ
- 作曲者
真波リョウ
- プロデューサー
真波リョウ
- グラフィックデザイン
真波リョウ
- ボーカル
真波リョウ

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- ⚫︎
余白のまま
真波リョウ
- 2
SAKURA
真波リョウ
言葉にならない感情が、静かに響く旋律に身を委ねる。
「余白のまま」は、別れの後に残る微かな余韻を描いた一篇。触れられない距離と名付けられない感情が、透明な音色の中で静かに息づく。
「SAKURA」は、春の光の中で交差する二つの魂の物語。互いを惹かれ合いながらも戻れない関係、それでも消えることのない想い。桜舞う景色のように、儚さと鮮やかさが交錯する恋の記憶。
季節の移ろいとともに揺れる感情を、繊細な音色に託して。