幸せに、なれますようにのジャケット写真

歌詞

飛べない神様

Churchill

飛べない神様は ひとり脚を進める

両手に恵みを抱き 寂れた街へ

俗世にはべる神々は せわしく天を翔け巡り

恵みをお恵むことを 生業とする

ありふれて能がなくて できれば地位もなくなって

失ってしまうこと 裏切ってしまうことがもう

当たり前だったならなあ

飛べない紙飛行機は 飛べなくていいから

悲しみも生まないんだろう

でも愛されたいと思っても 忘れられちゃうのは

少し淋しいものかな

風の隨に行く

飛べない神様は ようやっと水平線を跨ぐ

幾度陽は海に落ち 対蹠の夜を明かそう

脚は痛むほど 罪は軽い気がした

眩しい恵みを抱き 未だ見ぬ荒野へ

縋れる人の子らは 火の粉も光と呼んだ

過ぎ去ってしまった事 裏切ってしまった全ては

見えないままがいいな

飛べないあの飛行機が背負い発つ期待に

もう会えぬ人の安否に

まだ見えない嘘にばかり現を抜かして

人は死と恋に落ちる

何を選べば 誰に縋れば 良い?

飛べない神様は紡がれた歴史を枯らしながら

飛べない神様は誰にも届かない恵みを抱いて

飛べない神様は、“飛べない”。

飛べない何者なら 人は慈しみ

自らの足で歩く?

拭えない不安に駆られ 見返りを望む

何故縋れるかも分からず

飛べない神は厭う

恨みの矛先は“神”を貫いていた

まだ癒えないその傷を 見事消せるまで

その名を許せるまで

いつか呼ばれた 遠く離れた

息の絶えた土地へ

飛べない神様は また一つ途絶えた歴史に

綺麗な花を手向け 悲しみを背負います

  • 作詞

    井上 湧

  • 作曲

    井上 湧

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アーティスト情報

  • Churchill

    井上 湧によるソロユニット。2016年6月、映画館テアトル新宿にバンドセットまるごと持ち込む形で初のライブを敢行し、同時にフルアルバム「幸せに、なれますように」を発表。 なぜか活動2日で発掘され、翌年「Killer-Tune/モラトリアム・カットアップ」をVAPより全国リリース。 その後やっとの思いで2枚目と3枚目のアルバムを完成させたが、気が付くと6年の歳月が経っていたという。

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