

五月の風が
カーテンをすこし持ち上げて
部屋の空気だけ
先に外へ出ていこうとしてる
空はやけに高くて
洗ったばかりみたいな青で
向かいの家のベランダには
白いシャツが
やけに気持ちよさそうに揺れてる
いい季節ですねって
テレビの天気予報の人が言う
たしかにそうだ
だれが見てもそうだ
街路樹の葉っぱは
まだ若くてやわらかくて
光をぜんぶ受け止めてる
犬の散歩の人も
コンビニ帰りの人も
ちょっと足取りが軽い
ぼくも一応
同じ道を歩いてるけど
なぜか
うまく混ざれてない
アイスコーヒーの氷が
グラスの中で
からん、と鳴る
こういう日は
なにかいいことが起きる気がするって
雑誌の特集に
そんなことが書いてあった
五月は
人生が少しだけ
うまくいく季節です
みたいな見出しで
でも
今のところ
特に何も起きない
スマホの画面を
なんとなくスクロールして
閉じて
また開いて
特に用事もないのに
ポケットにしまう
風だけが
ちゃんと五月をやっている
白い雲は
ゆっくり形を変えて
遠くへ行く
こんな日は
走り出したくなるって
誰かが言ってたけど
ぼくはベンチで
靴の先を見てる
いい季節だね
と声をかけられて
ああ
そうですね
ちゃんと答える
間違ってはいない
帰り道のアスファルトが
夕方の光で
少しだけ金色になる
きれいだなと思う
でも
それとこれとは
また別の話で
五月って
こんな感じだったかな
毎年
もう少し
うまくやれてた
気がするんだけど
- 作詞者
Valerie Enfield
- 作曲者
Valerie Enfield
- プロデューサー
Valerie Enfield
- ギター
Valerie Enfield Group
- ベースギター
Valerie Enfield Group
- ドラム
Valerie Enfield Group
- キーボード
Valerie Enfield
- ボーカル
Jaina Doeve
- プログラミング
Valerie Enfield

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雲の隙間の五月
Valerie Enfield
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冴えない5月
Valerie Enfield
瑞々しい風が街を通り抜ける五月の午後。
「雲の隙間の五月」は、何気ない通りや遠くの電車の音といった日常の風景の中に、ふと差し込む明るさや小さな孤独を描いたポップソング。軽やかなリズムに乗せて、ありふれた一日がそっと歌になっていく瞬間を映し出します。
表題曲のほかに、色めき始めた季節に乗り切れていない戸惑いを感じながらも、移りゆく季節に少しずつ心弾んでゆく・・・そんなアンバランスな春の心境を描きだしたミドルテンポ・ポップ「冴えない5月」を収録



