帰り道の物語のジャケット写真

歌詞

また君を迎えに行く

中村 英彦

結婚して二年が過ぎて

「おかえり」だけの日も増えたね

向かい合う食卓の上

テレビの音だけ流れてた

君は少し痩せたみたいで

僕は気づかないふりをした

笑わなくなったわけじゃない

笑う余裕がなかっただけ

病院からの帰り道

窓の外ばかり見ていたね

何を話せばいいのかさえ

わからなくなる夜もあった

「大丈夫」って言うたびに

本当は少し苦しくて

それでも君の隣だけは

ずっと守りたいと思ってた

あの日の海を思い出す

「帰るにはまだ早いな」って

笑ってた君の横顔を

何度も胸に浮かべてた

遠回りした帰り道も

ちゃんと意味があったんだね

君と歩いてきた時間は

今日へ続いていたんだ

春が近づいた朝だった

震える声で君が言った

「ねぇ…できたみたい」

その一言だけで僕は

何も言えず抱きしめた

泣いている君を見ながら

僕まで涙が止まらなくて

長かったあの一年が

静かに春へ変わっていった

少しずつ大きくなる明日を

ふたりで名前を呼びながら

未来なんて見えなかった僕らが

明日の話をしていた

君のお腹に話しかける

照れくさくて笑われながら

小さな鼓動を感じるたび

世界が少し優しくなった

何気ない毎日の中に

幸せってあったんだね

あの日見失いかけてた

笑顔がまた戻ってきた

初めて聞いた産声に

君と顔を見合わせ笑った

「ありがとう」

その一言しか出なくて

君は静かにうなずいた

小さな手を握った瞬間

守りたいものが増えたんだ

海で迎えた朝焼けより

眩しい朝がそこにあった

久しぶりのファミレスへ

今日はふたりだけで来たね

ドリンクバーを選ぶ君は

あの日と何も変わらない

「帰ろうか」って僕が言うと

君は笑ってうなずいた

何気ないこの帰り道が

こんなに愛しいなんて

これからも迎えに行くよ

君が笑うその場所まで

あの日の続きを今日も

ふたりで歩いていこう

窓を少しだけ開けると

朝の匂いを運ぶ風が吹く

昔は君を迎えに行った

今は隣で笑う君と

小さな寝息を乗せながら

「また海へ行こうね」

君は静かに笑った

あの日の続きを

これからもずっと

  • 作詞者

    中村 英彦

  • 作曲者

    中村 英彦

  • プロデューサー

    中村 英彦

  • ボーカル

    中村 英彦

帰り道の物語のジャケット写真

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    また君を迎えに行く

    中村 英彦

  • 2

    帰るにはまだ早い

    中村 英彦

  • 3

    いつものファミレスのあとで

    中村 英彦

『帰り道の物語』は、一組の男女が恋人から夫婦へ、そして家族へと歩んでいく時間を描いた三部作です。
仕事帰りの何気ないドライブ、いつものファミレス、夜の海、朝焼け。
特別ではないはずの景色が、誰かを愛することで少しずつ特別な思い出へと変わっていきます。
喜びだけではなく、不安や迷い、言葉にできない苦しみを乗り越え、それでも隣にいることを選び続けた二人。
「帰るにはまだ早い」と笑い合ったあの日から、「また君を迎えに行く」と誓う今日まで。
人生という帰り道の中で見つけた、小さくて、かけがえのない幸せを綴った物語です。

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