歌詞
慰雨
GOMESS, しあ
風の吹かない地獄谷から見下ろした
海の果てで果てた命の残り滓が
ドラマと呼ばれては
またメロウに死す
目を開けたまま夢を見死す
ざあざあと降り注ぐ雨は
誰もを同じように濡らした
白も黒も溶けてしまえば
透明に近づいて見えた
ただいま
ただ多大な想いを抱えたまま
枯れた花
嗅いだ香りはかすかだった
深紅に溶けて沈んでる
盲信してる世界地図
呼ばれなくても向かう足
湿った髪のフレグランス
触れることすら許されず
この旅に体が馴染んでく
雨 降らせ
ふりそそぐ雨は
全てを知っていた
ふとみた水たまり揺れて
辺りをうつした
重なる過去 全てかさぶたで
抱きしめた記憶の彼方まで
愛を知ることができたなら
溺れることもなかったかな?
限りある懐古 書きかけた言葉
手がかじかんで先に進めない
体の温度が重ならない
かき消して飲み込んでしまって
青々と全てが淀んで見えた
死骸たちの市街は
貿易によってもたらした
それはまるで知覚のない花々が
日常を彩るためだけに進化した
凹凸のない遺伝子工作
もう哀しまなくていいようにと
願いを込められた
プラスティックに恋い焦がれて
飲めど飲めども乾いた喉元に
ふやける程を望んだ
毒でもいい
この罪が錆びるまで
雨 降らせ
ふりそそぐ雨は
全てを知っていた
ふとみた水たまり揺れて
辺りをうつした
誰のものでもない空を
自分の為だと見栄を張り
明日を騙して終わりにしようと
消灯と同時ショートさせた途端
衝突しだす左脳と右脳
アルフォートが溶け出す
頃合いにわざと
仕込まれた爆弾は意地汚くも
時期がくれば皆
同じ黄泉路をたどるのだと
ピタゴラ装置唯一の欠陥に
気づけなかった
人が降らした雨は
人だけに冷たい
- 作詞
GOMESS, しあ
- 作曲
GOMESS, しあ, masunoji
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慰雨
GOMESS, しあ
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慰雨
GOMESS, しあ
今を生きる詩人/ラッパーとして活動中のGOMESSと、セルフプロデュースアーティスト、しあ。少し風変わりな二人がフリースタイルセッションの中で作り上げたコラボレーション楽曲。情緒的でありながら絶えず躍動し続けるmasunojiのトラックに二人の声が時に交互、時に重なり合いながら心地よく流れてゆくまさしく雨の様な一作。ミックス/マスタリングは紫藤佑弥が担当し、Artworkは写真家のエドソウタによる撮り下ろし写真に、デザイナーの関口匠が作字を手掛けた合作となっている。