Lyric

やっぱどうしようもないな

思い出すのはゴールデンスランバー

遠い昔を懐かしむように

何故だかふっと頭を過ぎった

道端に捨てたセブンスター

思い出せない過去に縋るように

絡みついたしがらみ　切れた電球

冷蔵庫のマグネット

つけたままのテレビ

流れるニュースが鼓膜を撫でる

溶け残る悲しみ　落ちる水滴

廻り続ける洗濯機

面影はいつもすぐ側に

あの人の髪が靡（なび）かすシトラス

噛み潰した煙草から香るメンソール

何かに代わられそうに儚く

それでも消せないほど重く

涙が乾いて嘘になる前に

どうやっても無駄なんだろうな

あの日に見た夢の続きを探すように

重なった想いの果て

忘れたままの日々をなぞるように

何度となく見た映画の続き

手に取るようにわかる結末が

気配もない眠気の代わりに朝を告げる

眩しさに細めた目

隙間から流れるその温もりに

貴女を感じてしまいそうで

あの人の髪が靡（なび）かしたシトラス

吸いかけの煙草　昨日より苦いメンソール

紫煙の香り含んだ胸中

癒えぬ傷跡に溢す錠粒

転がった過去に名前をつけて

明日を迎えればいいだろう