

朝陽が照って
瞼開け寝返りを打つ
まだ起きない 唇に血色のない
君の呼吸で優しく揺れるベッドから
まだ出れない 出たくもない
体温を無駄にはできない
些細を抱きしめても言葉にできないなら
「いらないよ」なんて言われそう
君を呼び止めるひと呼吸分の
ゆとりを肺に残して
叫んで引き留めたとして次の「」が
愛じゃね、くすぐったいもんで
薄い頭の中の辞書めくり探したとして
何も口に出せないまま
またその優しさに頼る
休みが減って前みたく出掛けられないとか
Lグルから誰かが抜けたとか
そう言えば、ねぇ
近頃飛行船見ないとか
小松川橋近くのMはもうそこにないとか
今は無いものばかりで私を見てないなら
「もういいよ」なんて言われそう
宙に舞う埃が朝陽で光る中
化粧する君をみる時間とか
眠れず手の握り方を変えるとか
クサいことも言えてたら
君を呼び止めるひと呼吸分の
ゆとりを肺に残して
叫んで引き留めたとして次の「」が
君を
君を抱きしめるたったひとり分の
ゆとりを胸に残して
肩まで手をかけたとして次の一歩が
がむしゃらじゃね、カッコこつかないね
君からの愛が無償のうちに叫ばせてアレを
口に出せないまま
また一行飛ばし 笑う
- 作詞者
あねそかり, 詞画聲
- 作曲者
あねそかり
- プロデューサー
詞画聲
- グラフィックデザイン
詞画聲
- ギター
あねそかり, 詞画聲
- ボーカル
あねそかり, 詞画聲

詞画聲 の“言えないまま”を
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言えないまま
詞画聲
胸の奥で渦巻く“言えない気持ち”を、静かにすくい取る詞画聲のデビューシングル。
陽だまりのベッド、唇の色、飛ばした一行。
愛おしいのに、言葉にすれば壊れそうで、
ただ一呼吸分の勇気だけが宙に漂う。
叫べたとして、その次の一言が見つからない——
そんな不器用な優しさと臆病さを抱えたまま、
それでも誰かを想い続ける人へ。
言葉にできない空白を、ほんの1センチ、1ミリ進めるための歌。