Golden Story Front Cover

Lyric

Golden Story

ai.abuyasu

暖簾をくぐれば

静かな熱が待っている

言葉より先に響くのは

カウンターの中の小さな音

耳を澄ませば分かるという

その日の野菜の機嫌まで

時計の針より確かなものを

積み重ねてきた人

パチパチと弾ける音が

今日という日を揚げていく

人生もきっと同じだろう

急ぎすぎれば焦げてしまう

待ちすぎれば火が通らない

ちょうどいいを探しながら

人は生きている

銀座の夜に立ちのぼる

黄金色の物語

さつまいもはゆっくりと

時間そのものを味に変える

遠回りした歳月さえ

甘さに変えてしまうように

黙って鍋を見つめる姿が

何より雄弁だった

にんじんの花火が上がる

鮮やかなオレンジの光

一瞬の美しさのために

どれだけ準備してきたんだろう

誰かを驚かせることより

誰かを喜ばせること

そのために磨いた技が

今夜も静かに輝いている

人柄で揚げるんだよと

誰かが笑って言った

技術だけじゃ届かない

温度があるらしい

銀座の夜に立ちのぼる

黄金色の物語

さつまいもはゆっくりと

人生みたいに火を入れる

苦しい日も

悔しい日も

全部まとめて旨味になる

耳で聞いて

手で覚えて

心で仕上げる

さつまいもが黄金に変わる頃

今日という日も

また出来上がる

  • Lyricist

    ai.abuyasu

  • Composer

    ai.abuyasu

  • Producer

    ai.abuyasu

  • Programming

    ai.abuyasu

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