

私はただの葉っぱだ 生まれたあの場所で
頭上にはいつも 輝く太陽がいた
道が陰れば枝が
勝手に伸びてゆく
もっと光を浴びろと 期待に潰れそうでも
ただ大きく身体を広げた
これが正しいと信じてた
私はただの葉っぱだ 思考停止の林で
周りと同じ 緑に染まる一枚だった
やがて知らぬ間に 溜めてた疲れが
そっと身体を 黄色に染め始めた
抗えぬ運命のままに
音もなく地面に落ちた
光を失い 朽ちるのを待つ日々で
誰かが拾うなんて 想像もしてなかった
風に揺れるままの無力な存在で
私は ここで終わるはずだった
けれどあなたは 唐突に興味本位で
こんな私を 拾い上げてくれたんだ
戸惑いと喜びが 混ざりあった
あなたに振り回されながら
初めての想いばかりが 増えていく
そんな時間も 悪くなかった
私の終わりは 変わらないけれど
あなたと出会えて 好きになれたよ
これは私の最期に ふさわしい別れじゃない
そう思っていたはずの 残された時間
あなたと分け合った 柔らかな日差し
それは何よりも 安らかな夢だった
身体は黒く朽ちてゆく
遠くなる意識の先に 見上げた空
いつか自由に 飛び回る鳥になりたい
何も束縛されない 姿で舞い上がりたいと
ただ強く 願ったんだ
静かに土へと 還る私だけれど
残した足跡は 小さなかけら
いつか未来の風が 運んでくれる
自由な空へと 羽ばたく日まで
私の願いは 枯れないから
- 作詞者
シナ子
- 作曲者
シナ子
- プロデューサー
シナ子
- ボーカル
シナ子

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- ⚫︎
ヤツデ
シナ子
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シナ子
- 3
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シナ子
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シナ子
- 9
香りと約束
シナ子
歌詞を通じて物語や情景を思い浮かべられるような絵本のようなアルバムを目指しました
アーティスト情報
シナ子
シナ子 は、日常に潜む心の機微を独自の視点で切り取り、普遍的な共感を呼ぶ歌詞とメロディで表現するシンガーソングライター。作詞後の作曲にはSUNOAIをクリエイティブなパートナーとして迎え、音楽制作の新たな可能性を探求しています。 移ろいゆく季節や人生の機微、人間関係の光と影といった多岐にわたるテーマを、時に繊細に、時にユーモラスに描く作風が特徴。特に、ネガティブな感情や日常の見過ごされがちな事象から、温かさや希望を私ならこう思う、この立場の人はきっとこんなことを抱えてる、こんな風に考えられたらいいなと…他人の気持ちはわからないけれど自分ならこうありたい、こう思うみたいなことを歌詞に落とし込んで作曲をしています。言葉遊びが好きなので歌詞に込めた遊びに気づいてもらえると嬉しいです。
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