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歌詞

夢楡の森

シナ子

もし私の鼻がピノキオだったら

私はとっくに 動く森だ

翻訳家を夢見て たくさんの言葉を学んで

資格も取った

言葉がうまくなるたびに 嘘がうまくなっていく

人に夢を語るのが恥ずかしくて

飾った言葉の嘘が大きくなっていった

やがて嘘に慣れて 自分自身さえも騙す

「夢はすぐそこ 鼻の先だ」と

囁くたびに 育つえだはが

行く手を阻む 森になった

疲れて 空を見上げた時

ああ、気づいたんだ この森が

私自身の 鼻だと

積もった嘘の 重さに

枝取り払う度 私は小さくなっていく

見栄や虚勢が

はがれてゆくたび

嘘を切り取った傷は すぐにはふさがらない

それでも止まれない 息をするように

「大きくなりたい」と 願ったはずなのに

小さくなる私に 嘘はもうない

真実だけが 私を照らして

迷いなく 一歩を踏み出す

夢はもう 鼻の先にはないけれど

それでもいいんだ 今は

ちっぽけな私が今

クリアな視界を 歩き始めたよ

嘘の森を抜けて 私はここに立つ

等身大の空の下

新しい空気を吸い込みながら

わたしだけの道を 進んでゆく

  • 作詞者

    シナ子

  • 作曲者

    シナ子

  • プロデューサー

    シナ子

  • ボーカル

    シナ子

  • ソングライター

    シナ子

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歌詞を通じて物語や情景を思い浮かべられるような絵本のようなアルバムを目指しました

アーティスト情報

  • シナ子

    シナ子 は、日常に潜む心の機微を独自の視点で切り取り、普遍的な共感を呼ぶ歌詞とメロディで表現するシンガーソングライター。作詞後の作曲にはSUNOAIをクリエイティブなパートナーとして迎え、音楽制作の新たな可能性を探求しています。 移ろいゆく季節や人生の機微、人間関係の光と影といった多岐にわたるテーマを、時に繊細に、時にユーモラスに描く作風が特徴。特に、ネガティブな感情や日常の見過ごされがちな事象から、温かさや希望を私ならこう思う、この立場の人はきっとこんなことを抱えてる、こんな風に考えられたらいいなと…他人の気持ちはわからないけれど自分ならこうありたい、こう思うみたいなことを歌詞に落とし込んで作曲をしています。言葉遊びが好きなので歌詞に込めた遊びに気づいてもらえると嬉しいです。

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