Lyric

交差点　小走りな背中を眺めていた

いつかの自分の姿を見た気がして口を噛む

週末の計画も 目指すべき到達点も

見つからないぼくにイヤホンから流れ込む流行歌

二十歳を過ぎた今でもぼんやりと生きている

それでもオトナになる方法をまだ投げやりに探している

遠い昔　描いていた夢はまだ覚えているけど

ポケットに入れたままにしたせいでずいぶんくたびれてしまったな

だとしても構わない　オトナにはなれなくとも

ココにいるのは確かにぼくなんだ　探し続ければ良い

ぼくはぼく　あなたはあなたで　当たり前の話さ

真っ白なキャンバスも　立派な船の舵も

必要ないからただ前へと進めるだけでいい

寝ぼけたままのぼくに　誰かが影を縫って

泣いて目覚めないような夢を今日も求めている

変わり映えのしない毎日　味気のしない食生活

楽しみは夜の缶ビール　満足じゃないが不自由もない

どこかの誰かを羨んでも　同じような明日が来るだけ

オトナにはなれやしないなら　このままで生きていくんだ

本当に？

そんなおとぎ話はもう捨てたんじゃないのかい？

強がりとちっぽけな自尊心が胸の奥のほうで暴れている

遠い昔　描いていた夢はまだ覚えているけど

ポケットに入れたままにしたせいでずいぶんくたびれてしまったな

今からでも遅くない　同じ色ではなくとも

ココにいるぼくが思いつくように塗り足すのも悪くない

交差点　小走りな背中を眺めていた

ぼくはぼく　あなたはあなたで　当たり前の話だ