02 Front Cover

Lyric

a certain logbook

Sayo No Koe

ないものねだりの愚か者と 自分を卑下して四半世紀

得難いものばかり求めては 空振る腕を呪っていた

暮らしも碌には送れないで 自転の数だけすり減る日々

命からがらとは程遠い 生温い風に帆を広げた

思ったように船は進まず 軋む竜骨を訝しんだ

気付かぬうちに山のような荷物を

背中に纏っていた

手に入れていた

手に入れていた

余りにも僕ら

手に入れ過ぎていた

塞がった両の手が

疎ましいのは何故だ

みるみる重なり膨らむ山

影を成すばかりで不穏なまま

掻き分け掘り当て見付けたのは

投げ捨てたはずの宝の山

思えば遠く遠くまで来た

どこまで続くか分からないが

何かを選んで若しくは捨てて

駆け抜け続けたあの日のまま

手に入れてきた

手に入れてきた

あまりにも僕ら

気付くのが遅かった

輝きこそしないが

誇れるものばかりだ

土汚れた手の平から香る明日の気配

希望に似たそれを分かちあうため

人は手を振って別れるらしいぜ

錨を上げろ 風は強いが

凪の海なんてつまらないさ

しじまに光った鬨の声に

微塵の濁りも無い僕らの歌

手に入れていた

手に入れていた

有り余るほどに

手に入れ過ぎていた

困ったなこの中に

無用なものなど見当たるはずもないや

積み上げてきた

がらくたの山

見れば見る程に

夢のような景色だ

輝きこそしないが

誇れるものばかりだ

輝きこそしないが

誇れるものばかりだ

ないものねだりの愚か者が

伸ばし続けてたその両手を

ついに引っ込めて抱えた宝

ねだるのを止めて守り始めた

  • Lyricist

    Ryo Shoji

  • Composer

    Ryo Shoji

02 Front Cover

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    a certain logbook

    Sayo No Koe

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