アトピーのうたのジャケット写真

歌詞

おさむ

スズキ サトシ

おさむ、最後に会った

成人式の日

あんなに明るかったのは

きっと明るくありたかったからだと

僕は今気づいてる

部活の時にふざけてぶつかって来たのを

いやに覚えてるのは何故だろう?

君の訃報を聞く前から

それだけが妙に頭にこびりついてる

特段に外で遊んだ記憶が無いけど

かなり一緒にいた気もするし喋った気もする

でもほとんどの事は覚えてなくて

忘れたことに意味があるのかも

おさむ、最後に会った

成人式の日

あんなに明るかったのは

きっと明るくありたかったからだと

僕は今気づいてる

君の辛さは君しか分からないけど

僕も病気で死ぬほど辛い気持ちは分かるさ

「死んだら負け」なんて言葉が飛び交う世の中じゃ

誰も理解者なんていないんだよね

火の玉が見えると言ってたけれど

たぶんそれは本当だったんだよね

僕だって火の玉は仏壇で見たことあるけど

君とは違う色なんじゃないかと思う

おさむ、最後に会った

成人式の日

あんなに明るかったのは

きっと明るくありたかったからだと

僕は今気づいてる

病気の時ほど陽気に振る舞うのはよく分かる

僕も息を吸うように作り笑いができるようになった

そうでもしないと暗闇が頭の中心から

溢れだして来るから

自ら進んで精神の奴隷になる人は多いけど

僕らは意図せず憑りつかれてしまった

白衣の祈祷師が現れても

彼らは自分の生活で精いっぱいだ

おさむ、最後に会った

成人式の日

あんなに明るかったのは

きっと明るくありたかったからだと

僕は今気づいてる

「辛い時は酒を飲め」なんて皆は言う

けれどもちっとも楽しくないんだ

そんな気持ち君なら分かるだろうか

もう一度あの日のテーブルに戻してくれたら

僕はもう少し君と話をしようと思う

生きる気力が溢れる人ほど「死ぬ」と言い

死にたい人ほど「死ぬ」とは口にしない

だって僕らは慰められたいワケじゃないんだ

慰められたところで苦痛は変わらない

おさむ、最後に会った

成人式の日

あんなに明るかったのは

きっと明るくありたかったからだと

僕は今気づいてる

僕は今気づいてる

  • 作曲

    スズキサトシ

  • 作詞

    スズキサトシ

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スズキサトシ2ndアルバム『アトピーのうた』、制作期間9か月を経てついにリリースされた。

大半の楽曲が暗く陰鬱な雰囲気を纏っており、異様なほど厭世的な内容となっている。

さらに歌詞に注意を向けると「死・病気・火葬・仏壇」と言った言葉が散見され、前作のような明るくポップな側面を期待しているリスナーは拍子抜けを食らうかもしれない。

だが本作には以前には持ち得なかった、痛々しさを伴ったスズキサトシという一人の人間の悲痛な叫びが感じられる。

とくに表題曲である『アトピーのうた』は、彼の持病をテーマに据えた内容であり、おそらく世界で初めての「アトピー性皮膚炎」の歌だろう。

郷里の秋田弁を用いたものや、斬新な構成の楽曲も見受けられ、このような音楽的に挑戦する姿勢も存在することからも、本作は音楽家スズキサトシとしての一つの試金石となるのではないだろうか。

真っ暗な夜にこのアルバムに耳をすませば、我々は何か大事なことに気づくかもしれない。

アーティスト情報

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