

大暑の朝にモンシロチョウの影
窓の向こうにアリの列
明日は僕の誕生日
社会は怠惰の同じ日々
誕生日 誕生日
あー僕の誕生日
社会からのプレゼント
今日も僕は引きこもり
季節外れの豪雨さえ
網戸で眠るテントウムシさえ
当の僕さえ忘れてる
今日は僕の誕生日
誕生日 誕生日
あー僕の誕生日
社会からのプレゼント
誰も祝わない誕生日
誕生日のごちそうは
僕の大好きな鯖缶だ
ご飯を炊いていただきます
とっても幸せな誕生日
- 作曲
スズキサトシ
- 作詞
スズキサトシ

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- 1
おさむ
スズキ サトシ
- 2
おかし
スズキ サトシ
- ⚫︎
誕生日
スズキ サトシ
- 4
月よ
スズキ サトシ
- 5
今日僕は銀歯になった
スズキ サトシ
- 6
羅生門に聞いて貰いたい話
スズキ サトシ
- 7
東北の空
スズキ サトシ
- 8
犬の川
スズキ サトシ
- 9
炎と老婆
スズキ サトシ
- 10
アトピーのうた
スズキ サトシ
スズキサトシ2ndアルバム『アトピーのうた』、制作期間9か月を経てついにリリースされた。
大半の楽曲が暗く陰鬱な雰囲気を纏っており、異様なほど厭世的な内容となっている。
さらに歌詞に注意を向けると「死・病気・火葬・仏壇」と言った言葉が散見され、前作のような明るくポップな側面を期待しているリスナーは拍子抜けを食らうかもしれない。
だが本作には以前には持ち得なかった、痛々しさを伴ったスズキサトシという一人の人間の悲痛な叫びが感じられる。
とくに表題曲である『アトピーのうた』は、彼の持病をテーマに据えた内容であり、おそらく世界で初めての「アトピー性皮膚炎」の歌だろう。
郷里の秋田弁を用いたものや、斬新な構成の楽曲も見受けられ、このような音楽的に挑戦する姿勢も存在することからも、本作は音楽家スズキサトシとしての一つの試金石となるのではないだろうか。
真っ暗な夜にこのアルバムに耳をすませば、我々は何か大事なことに気づくかもしれない。
アーティスト情報
スズキ サトシ
秋田県出身のソロミュージシャン。多数の楽器を自身で演奏するマルチプレイヤーである他、エンジニアリングまで自身で手掛けるDIYなスタンスで活動を行っている。制作活動に重きを置いて活動しており、20年12月に1stアルバム『季節を透いて見る旧時』・21年10月に2nd『アトピーのうた』をリリース。ポップでキャッチーなロックンロール曲を嚆矢として、近年は実験的要素を含んだ楽曲を発表するなど、音楽的思考に変化が見られつつある。
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