

わからないのは
君じゃなくて僕のこと
昨日の汗がシーツに染みこみ
転倒するたび身につく
転ばぬ先の杖をなくして
転んだまま伸ばした手が
掴み損ねたシャツの色は
インディゴ・ブルー
あいの言霊
あんた過剰だなんて言わないで
持て余してどうしようもないよ
転ばぬ先の杖をなくして
さんざん転んで
地に投げ伏して五体投地を
真似る僕に差す
影は君か他人か神か僕のか
転倒してから気がつく
あんた本気かなんて聞かないで
息継ぎのしかた思い出せず
一日一善三日で三歩
夢は夜とじる
凍える月の下これは
愛って信じてた
あのとき混じった体温は
すっかり冷めて
もう震えもしないや
わからないのは
君じゃなくて僕のこと
昨日の汗がシーツに染みこみ
転倒するたび身につく
あんた過剰だなんて言わないで
持て余してどうしようもないよ
転ばぬ先の杖をなくして
さんざん転んで
さんざん
ついたうそを両手に抱えて
さんざん転んでまき散らして
すべてなくして途方に暮れて
掴んだ裾はインディゴ・ブルー
あいの言霊
- 作詞者
玄月
- 作曲者
玄月

玄月 の“転倒”を
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ストリーミング / ダウンロード
- 1
亀が浮かんでいる
玄月
- 2
晴れた日は好きじゃない
玄月
- ⚫︎
転倒
玄月
- 4
好きと言って
玄月
- 5
あのころ信じていた神様
玄月
- 6
じっとしない世界で
玄月
- 7
夏が終わったら働くし
玄月
- 8
幸せのかたち
玄月
- 9
ただの一度も恋愛というものができなかった
玄月
- 10
自由
玄月
- 11
恋詩
玄月
11のオリジナル曲をひとりで録音したアルバムです。
アルバムタイトル曲の「亀が浮かんでいる」は、生まれ育った土地の原風景、自転車が捨てられ亀が浮かんでいた運河がモチーフになっています。
小説であれ音楽であれ、「記憶」を表現する作業において、つねに足手まといになるのは「いきすぎた美化」です。ノスタルジーからは、それらをうまく排除しなければなりません。
アーティスト情報
玄月
玄月プロフィール 芥川賞作家・大阪芸術大学教授。心斎橋「文学バー・リズール」店主。 2021年より音楽活動を開始。2023年、フルアルバム「亀が浮かんでいる」を発表。 2024年7月、ミニアルバム「とおる追いかけろ」をリリース。 2025年4月、シングル「わたしはユリコ」をリリース。
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