Lyric

二度目の映画を観ているように

話の結末がもう目に見える

右手には既にライター

胸の奥も締めるワイヤー

時計の針が心を刺し殺しそうだ

残り香が胸に沁みて痛むから眠れない

行かないで 消えないで

離れないままでいて

辞めないで 止めないで

応えてみせるから

全て忘れる魔法のキスをして

何にも持たずに産まれてきたのに

どうしていくつも失くしてしまうの

細石のように小さな私は

あなたを見送るしか出来なかった

化石のように掘り起こした

記憶の断片がまあよく喋る

日に焼けた壁のポスター

敷きっぱなしで乾いたコースター

時計の針は待っていてはくれなかった

残り香が底を尽かす頃にまた会えたなら

犯されたい 汚されたい

何も残らないように

燃やされたい 壊されたい

もう戻れないように

正解じゃない答えを見逃して

言葉を失くして獣になれたら

溢れる想いも誤魔化し通せた

流れ星のように瞬いて消えた

あなたの名前をまだ唱えていた

もがけばもがくほど溺れていくなら

近ければ近いほど見失うものなら

溺れたい 呼吸を忘れてしまいたい

近付きたい 境目がわからないくらいまで

全て忘れて魔法のキスをして

心地良い悪夢を見続けているの

もう二度と永遠に醒めることはないでしょう

剥がれ落ちた空 塗りつぶした夜

月に攫われた眩い何か

目を覚ました街 動き出した日々

あなたの名前をまた唱えていた