Lyric

ポケットの奥に　しまったメモわ

滲んだ文字で「逃げてもいい」って書いてた

誰かの期待より　自分の声が

いちばん遠くで　風に消えそうだった

雲が千切れて　心に似てた

バラバラのままでも

ちゃんと空に浮かぶんだ

空の向こうへ　願いを投げた

届かなくても　投げたことで少し軽くなる

虹は気まぐれに　現れて湧き上がるけど

涙の奥で　確かに笑顔は育っていた

この街のざわめきに　紛れていた

「大丈夫」って言葉だけじゃ　塞げない夜を

それでもギターひとつ　背負って立てば

音は静かに　苦悩をほぐしはじめた

遠回りでもいい　風が道を撫でる

苦痛の粒が　煌めきに変わる

空の向こうで　風が呼んでる

「君のままで行け」と　誰にも聞こえない声で

虹は約束じゃなくて　出逢いのように浮かんで

笑ってもいい　泣いてもいい

でも今日は　ただ前を向いていた

新しい世界は　名前も持たず

私が歩いた足跡に　少しずつ灯る

雲がほどけて　空が開く

もう　迷ってるだけじゃない

今　始まりの歌が　胸で鳴った