27年前の私に送る秋田の詩たち。のジャケット写真

歌詞

じゅんさいになった猫

鈴木 諭

隣の村長の家には

猫が何匹もいる

我が家の庭を

よくほっつき回って

チロに吠えられていた

小学生の頃に

僕の昼ご飯の唐揚げを

全て食い散らかして

逃げて行ったあの斑猫

仏の間に上がり込んで

お供物の菓子を

食い散らかして

逃げて行ったあの黒猫

猫の盗賊団

猫の盗賊団

大学生の頃

或る晴れた日曜日に

母の叫び声が聞こえた

布団の中で村長のどら猫が死んでいた

誰にも見つからないように

奥の奥に潜り込んで

眠るように死んでいた

因縁があるから

ここで死んでたと言っても

信じて貰えないだろうし

隣近所の付き合いに支障が出るからと

父は或る夜、梨畑に死骸を埋めに行った

数年後、父は梨畑を売った

一昨年の夏、僕が10年ぶりに梨畑を見に行ったら

買手の人がじゅんさい沼に作り替えていて

梨畑は跡形も無くなっていた

猫の死骸をどこに埋めたか知らないけど

じゅんさいの栄養になっているのだと思う

じゅんさいになった猫

じゅんさいになった猫

じゅんさいになった猫

  • 作詞

    鈴木 諭

  • 作曲

    鈴木 諭

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アーティスト情報

哥処 墨林庵

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