骨拾う
人にしたしき
すみれかな
或る夏の終わり
蕪村の俳句を読んで
思い出す古い記憶
たった一つだけの
おじいちゃんの記憶
八竜の火葬場
慟哭する叔母さん
横たわるおじいちゃんの寝顔
真っ赤な炎がガラスの向こう
小さな手でトングを持って
白くなったおじいちゃんを拾った
或る夏の終わり
蕪村の俳句を読んで
思い出す古い記憶
たった一つだけの
ひいおばあちゃんの記憶
八竜の老人ホーム
預けられたひいおばあちゃん
ここは嫌だともがきだし
職員に取り押さえられ
必死に何かを叫んでいた
それからほどなく
ひいおばあちゃんも亡くなった
たった一つだけの記憶
たった一つだけの記憶
- 作詞
鈴木 諭
- 作曲
鈴木 諭
鈴木 諭 の“たった一つだけの記憶”を
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ストリーミング / ダウンロード
- 1
空っぽの青い犬小屋
鈴木 諭
- 2
じゅんさいになった猫
鈴木 諭
- 3
説話、カマキリの卵は決して虫籠に入れて持って帰ってはいけない
鈴木 諭
- 4
生も死も畦道の上
鈴木 諭
- 5
夜と和解
鈴木 諭
- 6
海を渡りたかっただけなのです。
鈴木 諭
- 7
友川カズキを聴きにゆく
鈴木 諭
- 8
ささらの夜
鈴木 諭
- 9
長面三兄弟が忘れられた日
鈴木 諭
- 10
遠い昔の冬の空
鈴木 諭
- 11
月曜日の雪を知っている
鈴木 諭
- ⚫︎
たった一つだけの記憶
鈴木 諭
- 13
私は婆さんの死を知らない
鈴木 諭
- 14
筋子と味噌
鈴木 諭
- 15
明日の準備
鈴木 諭
アーティスト情報
鈴木 諭
地獄の詩世界と秋田弁ブルースを唄う、ただの秋田県人。じゅんさい王国(旧・山本町)出身。2023年頭より弾き語りを本格始動し、代表曲である『犬の川』はライブ演奏を通し多数の人間から「これは犬の楢山節考だ」などと激賞を得た。 また秋田弁ブルースは「何を言ってるか全く分からないけど面白い」等の声を集め、ライブの重要要素の一つとなっている。
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哥処 墨林庵