27年前の私に送る秋田の詩たち。のジャケット写真

歌詞

筋子と味噌

鈴木 諭

婆さんから

何かをして貰った僅かな記憶

学校帰りの歯医者

お腹を空かせた僕

一時間は何も食べるなと言われる

空腹を堪え

ぼけーっとデジモンを見ていた

気付けば時間は過ぎていた

婆さんが筋子オニギリを握ってくれた

しょっぱ過ぎるくらいの筋子で

私の頭の中は

あの日の筋子のように

ぐちゃぐちゃしている

母さんがまだ帰って来ないから

しょうがないから婆さんに腹減ったと言う

選別していた小豆の籠を置く

ジャラジャラとした音が

居間の絨毯に吸い込まれてゆく

妹がまたあのいけ好かない親戚の

娘と遊んで庭で騒いでいる

婆さんが味噌オニギリを握ってくれた

しょっぱすぎるくらいの味噌で

私の頭の中は

あの日の味噌のように

何かが発酵しそうになっている

  • 作詞

    鈴木 諭

  • 作曲

    鈴木 諭

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アーティスト情報

哥処 墨林庵

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