いさなのジャケット写真

歌詞

いさな

澱む現が陰を喚んで

傾葵を枯らされ歎いた

出逢つた罰か?

夢想のスケツチは黝んで

朧氣な記憶だけが只遺された

嗚呼、ゆら〳〵靜謐が

不氣味に蠢いて

視えたのは彼の日の景で

屹度、相違は無くて

慥かに其處に現れた

假の夜を泅ぐ瑠璃の鯨

夜霧の灘を刻む樣に

東雲へと向かふ

依微たれど甦られる

宛ら棚引く返魂香

摩訶不思議な其の光景が

何處か懐かしいの

溷濁に溺れる僕も

雲隱れの侭の君も

未だ笑へてゐるのでせうか?

無想に變はり果て

愈〻笑ふ事も愛す事も

何も彼にも忘れてゐた

嗚呼、くらりと宙を舞ふ

風の音響いてゐる

何時でも傍に居た物は

俄然、消え失せてしまふのだ

蝕まれた想ひさへも

塞ぎ度くも出來ぬ過去さへも

瑠璃の泪と潤つて

泡沫と成り爆ぜる

間がな隙がな織り交ざる

出逢と別れ、そして惜別

大人に成つた今でも未だ

泣き止めぬのは何故か?

「其の眼は何を映すの?」

現も夢も幻も

出逢つては混ざり合はせた

其れが罪で。

慥かに其處に現れた

假の夜を泅ぐ瑠璃の鯨

夜霧の灘を刻む樣に

東雲へ消えて逝く

消えないで、手放さないで

彩り溶け合ふ瑠璃の鯨

水が欲しいのならば一層

僕が泣くから!

  • 作詞

  • 作曲

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    いさな

唄 : 水音ラル
曲 : 霄
繪 : kimi1

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