何もわからないまま、ここにいた。
くらい、せまい、聴こえない。
彩られた世界に挟まれて
望みの無い空をまた見上げている。
棺の中で、呼吸している。
どんなに美しく彩られたって
温度は死んでいて
願いとか心はなくなって
望みだけ残って
空を彷徨う霊になってしまったみたいで
あの日から、ずっと時が止まって
ゆるりと風化していくだけなんだ。
消えたくない、消したくない。
記憶も時間も声も全部
亡くしたくない。
そんな理由で、また呪いを産んでる。
こんな詩を遺してしまう。
僕はもうどうしようもなくて
息をすることを
望んでしまう。
風では届かない。
そこにはいけないんだ。
それでも望んでしまう。
こんなのエゴだ。
「いま」を生きることでしか
見えなかった世界も
悔やんで叫んだ
「もし」の世界さえも
全部を抱きかかえて消えるんだ。
汚れた手で祈っている。
閉じ込めた心が
再生を否したまま
「未来」を望んで
消えることもできなくて
無力で空っぽな僕は
霞んだ光にもなれないけれど
それでもただ、ただ、ただ。
君がくれたこの世界は
あまりにも綺麗で
「風」になることでしか
かえせないけど
巡りに、また巡り
いつか君に伝えられるように
「大丈夫、」
怖くないさ。
- 作詞
GESO
- 作曲
GESO
GESO の“棺の中で、”を
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