Lyric

海がみえるこの屋上で

風が二人の言葉をさらっていく

通り雨が過ぎたあとの

濡れた空がまだ光ってた

校舎の影がのびていく午後

夏の風が髪を揺らした

言いそびれたままのさよならを

今、青に溶かしている

またどこかでって君が言った

その声に返せなかったこと

思い出しては海をみてた

波の向こう 消えてく背中

誰もいない帰り道には

昨日の笑い声がまだ残ってて

拾い集めた記憶の欠片

ポケットの奥で鳴っていた

信号待ちの空の色は

どうしてこんなに優しいんだろう

君がいた夏が遠ざかっても

胸のどこかで呼んでいる

またいつかねって書いた歌

夕焼けに滲んだインクのまま

約束なんてできなかったけど

それでもいいと思えたんだ

ねぇ、おぼえてる？

あの日の空は嘘みたいに青くて

二人でいれれば

何も終わらない気がしてたんだ

さよならを言えなかった

その理由をまだ探してる

けど今は少し前を向いて

君のいない季節を歩きだす

遠く波が光っていた

名前のない風が吹いた

もう一度だけ振り返って

手を振った、屋上で