Lyric

フリータイム600円の部屋に響いた古臭いパンクロックは僕らのオープニングテーマだ

そんなふうに思ってたんだ

遊歩道に穿つ7月の青いくしゃみが濡らした君の睫毛に長いなあなんて思った

「別に好きだなんて分からずたってずっとそばにいるよ」

それは愛の意味を知る勇気が無かった僕の弱さで

結局僕は僕が思うより君のことが…

続きは言わなくても伝わると思ってさ

馬鹿だな

リンダ、どこにいるの？

いいんだ どこにいても

ただ君がどこかで生きてさえいれば

でもさ

リンダ、ここにいてよ

言いたいことがあるよ

渡しそびれた台詞があるのさ

お願いだ

知らぬ間に大人になんてならないでくれよ

だってまだ溶かし切れない青さがあるんだ

水平線に沈んでいくあの炎のようにふたり静かに遥か遠く消えてみたい

そんなふうに思ってたんだ

遊歩道を眺む砂浜の白い毒菱が靴に入ったことさえ

愛しく思えてしまった

「これからずっと守り続ける だからいつでも頼ってね」

ってかっこつけた台詞が招いたは()漬けの生活

ろくでもない戯言が

いつか誓いに変わってくはずだ

だから言わなくても意味はあると思ってさ

馬鹿だな

リンダ、どこにいるの？

死んだこの心を

ただ君にまた逆撫でて欲しいんだ

だから

リンダ、ここにいてよ

聞きたいことがあるよ

あの時君は何を思ってたの？

気が付けばなんか君は綺麗になってさ

不細工だった八重歯も言葉遣いも整えられたみたいだ

それはセーブデータが消えたゲームのカセットみたいな感じで

聴き馴染みあるオープニングがまた流れたんだよ

リンダ、この町のどこに居たって君がいるんだ でも

リンダ、この町のどこを探したって君がいないんだ

リンダ、どこにいるの？

一体何しているの？

ただ君だけが僕の全てなんだ

あのさ

リンダ、ここにいてよ

言いたいことはもう無いよ

ただこの眼に焼き付けたいんだ

お願いだ

知らぬ間に大人になんてならないでくれよ

だってまだ溶かし切れない青さがあるんだ

リンダ、どこにいるの？