歌詞

ひとっこ一人いない森の奥

蔦の絡まる塔の上

少女は糸を紡いでる

永遠に近い時の中

彼女が紡ぐのは時の糸

その手が止まれば時間も止まる

編んだ世界で人々は

皆楽しそうに人生を踊る

独りぼっちのダンスフロア

ただ眺めるのが彼女の幸せ

「誰か気づいて」そんな望みは

疾うに捨てたの

この運命を背負った日から

何千回目の新月の日

迷い込んだ一人の少年

微笑み話す　その日々が

私の全てになってゆく

でも彼は歳を重ねてく

幸せな時は過ぎるばかりで

もしもこの手を止めたならば

貴方とずっと共に居られる？

その眸は何も映さない

その口は冷たく閉ざしたまま

私の息遣い以外何も聞こえない

止めた手と静寂

廻し続ける紡ぎ車

貴方の一生が終わるその日も

最期のひと息が枯れる瞬間(とき)も

私が廻したの

この運命の手で