

朝のパンを焼く匂い 少し焦げて
キッチンの静けさが 今日の始まりを知らせる
洗濯物を干す時の冷たい空気が
眠そうな指先の奥に やっと火をつける
玄関の鍵 どこ置いたっけ
同じ失敗を 何度も繰り返してる
「成長してないな」って笑いながら
少しだけ心の奥が沈む
自販機の横で立ち止まって
あったかい缶コーヒーが 掌を癒す
誰にもバレない弱さを抱きながら
信号待ちで 自分を整えていく
Hook
ささやかな毎日が 僕を作っていく
うまくいかない日も ぎこちない呼吸のまま
コンビニのレジの電子音が
胸の奥の曇りを 少しだけ晴らすんだ
失くした自信を 探しに行くんじゃなく
今日をひとつ重ねることで 思い出せる
午後の影を連れたまま
それでも僕は 前に進んでいく
コピー機の音 誰かのため息
会社の午後は いつも少しだけ寒い
窓の外の曇り空を 眺めながら
「こんな日もあるさ」って飲み込んでいく
財布の小銭がやけに軽くて
ちょっとだけ未来の不安が騒ぐ
それでも帰り道の商店街の灯りは
僕を否定しないまま そっと迎えてくれる
夕飯の材料を 安く済ませながら
「今日はこれでいいか」って自分に言う
完璧にできなくても 続けていること
それ自体が 僕の“強さ”なんだと思えた
うまく笑えない日でも
表情の奥で ちゃんと闘ってる自分がいる
スーパーの袋が揺れる夜道を
ゆっくりでもいいから 一歩ずつ進む
失敗の跡ばかりの毎日でも
消えない弱さを抱いたままでも
胸の奥のわずかな明かりを信じて
また明日へと続いていく
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水乃余韻
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水乃余韻

水乃余韻 の“影を連れて”を
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- 1
Ripple After You
水乃余韻
- 2
波間で
水乃余韻
- ⚫︎
影を連れて
水乃余韻
- 4
夜の息
水乃余韻
- 5
透明な理由
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- 6
底で息をする
水乃余韻
- 7
希望の座標
水乃余韻
- 8
夢の手ざわり
水乃余韻
- 9
世界の端
水乃余韻



