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歌詞

クレタ

鈴木窓司

初めましての愛しい瞬間は もう

忘れてしまうほど遠い思い出の中

芒の背は僕らを超えたんだ

いなくなって寂しい夜

水が綺麗で日が照る中遊んだ日は

疑うことすらも

恐ろしくて遣る瀬無い

香は花 色は星 音は機械

今になって好きになったことばかり

エントロピーが増えても

逆には進まないみたいに

もう元には戻らない

確かなものが欲しくて

美しさに背を向けていた

連れ攫うさざ波

言葉では心許ない

僕らには触れない

ひとつずつ変わり続け

やがて妄想に囚われて

願い綴ったって 偲ぶる思いだって

形になりはしないのに

形あるものも

すべていつか壊れるのに

選び続けた末の君は

どんな日を過ごしていたのかを

日に向けて問いかける

君がくれた紫陽花だって枯れ果てた

少しだって残ってはいない

どうでもいい言葉だけは

鮮明だったのに

覚えていたい言葉は

曖昧なんてあんまりだ

いつまででも続けばいいと

願ったのは

馬鹿になって笑いあった日々のこと

擦り切れてしょうがなくて

継いで接いで大事にしたって

そのボートは違うもの

建造帯の底から

嘘にもならないこの言葉を

祈りの言葉を

少しだけ覚えている

あの日の君の声

残らずに溶けて消える

儚い情操と同じように

過去に浸ったって 今を憂いたって

心すら変わるのだろう

それなのに今も

君のことが大事なんだ

ゆく河の流れは絶えずして

しかももとの水にあらず

流せずに灯した灯籠の灯の中に

君は今もいない

ゆく河の流れは絶えずして

しかももとの水にあらず

変わらないものが欲しい

ずっと願っている

言葉では心許ない

僕らには触れない

ひとつずつ変わり続け

やがて妄想に囚われて

願い綴ったって 偲ぶる思いだって

形になりはしないのに

形あるものも

すべていつか壊れるのに

それなのに今も

君のことが大事なんだ

  • 作詞者

    鈴木窓司

  • 作曲者

    鈴木窓司

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鈴木窓司による自主制作アルバム。作詞作曲・編曲・ミックス・マスタリング・ジャケットイラストを自らで行っている。

アーティスト情報

  • 鈴木窓司

    鈴木窓司(すずき そうし)はインターネット上で活動しているアーティスト。4月12日生まれ。理系。 中学時代に音楽を始め、次第に作曲に触れる。 人肌のような温かさをもつ音楽を目指して活動している。 2023年より活動を開始し、2月に初音源となるアルバム「branch」、6月にシングル「槿花一朝」、7月に「カプセルトイ」といった楽曲を配信し、それぞれの楽曲は異なるアプローチによって制作されている。 最新曲「Babycall」は緩やかなテンポにループするコード進行の中で展開される、ひとりでのくだらない瞬間を切り取った歌詞とメロディは、統一感と遊びのバランスが絶妙である。 また、ジャケットイラストは鈴木本人が初めてデジタルのみでのデザインを手がけた。

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