

いつもいつも この道 いつもいつも この時間
浅い眠りのあとの夢の続きを見ているようだね
まわりの人は忙しそう 足取りも早く歩いてゆくよ
決まったリズムに決まったスタイル タイムカードは情け容赦ない
ぼくはひとりの男 きみはひとりの女さ
大勢の人いきれ 群れの中の孤独なひとりさ
もしもぼくらが時間に縛られることがないのならば
きみと知りあえることができる ぼくはきみと話したいんだ
ぼくを見たことある? 気づいたことがある?
いつもこの時間に ぼくらはここにいる
セントラルステーション
これから流れに逆らって改札を反対に潜りぬけるぞ
ひとりっきりじゃいられない ひとりっきりじゃいたくないんだ
その気になればいい ちょっとした気持ちさ
約束も仕事もすっぽかしたらいい
話しかければいい 恥ずかしがらずに
いつもこの時間に ぼくらはここにいる
セントラルステーション
いつもいつも駅ではたくさんのひとたちが
思い思いのままに あるいは一つに 流れてゆくよ
- 作詞者
岩下啓亮 Sardine
- 作曲者
岩下啓亮 Sardine
- プロデューサー
岩下啓亮 Sardine
- レコーディングエンジニア
岩下啓亮 Sardine
- ギター
岩下啓亮 Sardine
- シンセサイザー
岩下啓亮 Sardine
- ボーカル
岩下啓亮 Sardine
- バックグラウンドボーカル
岩下啓亮 Sardine

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ストリーミング / ダウンロード
- 1
宙づりの海
岩下啓亮 Sardine
- 2
遠い渚 (プロトタイプ)
岩下啓亮 Sardine
- 3
バックシートで
岩下啓亮 Sardine
- 4
エクスタシー
岩下啓亮 Sardine
- 5
深紅の帆
岩下啓亮 Sardine
- 6
幻想のドライフラワー
岩下啓亮 Sardine
- 7
星の少年
岩下啓亮 Sardine
- 8
12月 雨の日
岩下啓亮 Sardine
- ⚫︎
セントラルステーション
岩下啓亮 Sardine
- 10
グライダー
岩下啓亮 Sardine
- 11
無事な夜
岩下啓亮 Sardine
- 12
世界中に失恋
岩下啓亮 Sardine
私が多重録音を始めたのは1983年、千代田区神田にあったプレイヤーズイン楽器店に臨時雇いで勤め始めてからだ。店長の南山氏の好意で閉店後「楽器の扱い方を覚えるため」自由に使えることになった。その頃に録音した作品を今回のアルバムに収録した。
CD-R等にデータを残していないので、先日TEACのカセットデッキを購入してテープをプレイバックしてみた。ところが経年劣化がひどく、何曲かはデジタル化を断念せざるを得なかった。1983年に楽器店で録音した前半の6曲(『Walking Tempo』と名づけた)はリリースの断念も考えたが、これも記録だと割りきることにした。
後半の6曲は1984年、世田谷区代沢のアパートで録音したものだ。はなやかなシモキタに住んでいたが、誰とも連帯できず、孤独にさいなまれながら音楽をつくり続けていた。その証拠に、テープのラベルには『世界中に失恋』と題されていた。
おそらく多くの人が、この12曲の音源を聞きづらく感じるだろう。歌詞も未熟だし、演奏はミスだらけだし、歌の音程も怪しげだ。私自身あまり心地よくは聞けない。けれども私、岩下啓亮の音楽史を語るにおいて、これは欠かすことのできない資料なのである。
アーティスト情報
岩下啓亮 Sardine
鰯こと岩下啓亮 Sardineです。1983年から2002年までの19年間で、ひとり多重録音した楽曲を約150曲発掘しました。これらを8枚のアルバムにまとめて、2024年に順次リリースしました。 2025年は、前年に配信したアンソロジーの代わりに、年代順に編集し直したアルバムを発表します。その第一弾として、1989年から1995年の間に制作した楽曲をまとめた『Windsor knot』を1月25日にリリースしました。2月には、1983年から1984年の間カセットテープに録音した音源を収めた『Cassette Gadget』の2タイトルをリリースします。 ロマンチックと薄情と情熱の混淆、とりとめもない不安と届かぬものへの憧憬を描いた、オールディーズだけどもエヴァーグリーン。バラエティ豊かな鰯の音楽を、ぜひお聞きください。
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