歌詞

目眩を起こすほど

忙しない世界の調子は、

ヒヨッコちゃんには

些か、厳しい混沌模様。

灯りの消えた、

ステーション。

静寂の中。

二人だけの座標点です。

何かを繕おうとしても

思うように、声は出ないままで。

流れる時間の、行く先も、

感じ取れてしまいそう。

今にも、溢れ出る思いが、

水底に溜まっては捌けていく。

こんなに、伝わらぬ言葉があるのに。

帷が下りて、もう久しい

病棟に二人、残っている。

何故だか、速まった心臓の音で、

顔を見れない。

思考を何度も重ねても、

救えない、走馬灯。

所詮僕らは、

有り体の儘でしかないだろう。

身の程を知った、

自省のエミュレーター中に、

儚い声が耳を灼いた。

仕草の一つに、身を焦がす。

近いようで、本当に遠く在る。

優しい眼差しで、呼吸を忘れる。

どうにか耐えられる角度で、

爪先だけそちらを向いている。

こんなに、心は正直であるのに。

時間よ、どうか過ぎ去ってくれ。

これじゃ、身が持たずに死んでしまう。

整理のされていない感情を、

抑えているばかり。