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アンビエントフォーク、映画音楽、あるいは環境音楽か。
使用楽器はピアノ、ボーカルのみというシンプルな構成を主とする若手音楽家・別野加奈の3rd albumは、自身の「一夏の終わり」の心象風景を描写した意欲作。
悲しみの底で鳴り響く和音、海の中で眠るように自由で透明な歌声。真夏の夜明けに途方もなく彷徨うような、不気味に浮遊する旋律。自身の特異な感受性に裏打ちされた音色は前作からいっそう洗練され、聴き込んでいくうちにピアノの音色と歌声の境目が見失われる程。
全英歌詞の軽やかなリード曲「forget me not」から始まり、ミニマルなピアノメロディが物憂げな「氷の船」、即興演奏がそのまま録音されたという別野加奈らしい「see through sway in you」、澄んだ声に思わず心が張り裂けそうになるバラード曲「宝石」他、全6曲収録。
この世で最も繊細な夏の終わりを感じられる一枚だ。
音楽家、映像作家。自身の架空の心象風景に基づく芸術活動を横断的に行なう。2013年、ファーストフルアルバム「もう、見たくないよ、と言いつつそっと硝子の中に閉じ込めた 展」をリリース。2015年12月、セカンドアルバム「海辺の花屋」リリース、自身初の長編監督作品「TRAPPED IN THE GLASS」を全国各地で上映。2016年9月にフルアルバム「forget me not」を、2021年12月には「death has light」をリリース。