三日月の眠る 涼風の夜半に
南西を仰ぐ影は 祈りを捧げて
流星に焦がれ 真夜中の渚
はくちょう座 なぞるその指
さんざめく汐風
幼き日の記憶が
孤独の部屋に響いた
もう僕らのために
あなたは泣かないで
夏の宵を泳ぐ蜘蛛の糸がふわり
遠ざかる喧騒 優しいあなたの手
どれほど時が経ち
記憶が色褪せても
心に耳を澄ませば
ほらね 聞こえる遠花火
流れる灯籠に 風の音も止んで
揺れる火に惑う僕ら 青い蛾の如く
打ち水の匂い 窓辺で夕惑い
夢現 僕を呼ぶ声
夏草のさざ波
あなたの焼べた愛が
この胸に今も灯る
最果ての夜にて
残響は優しく
古団扇はたはた 夜風を呼び込んで
橙の灯りと あなたの子守唄
どれほど時が経ち
人も世も移ろえど
静寂のその向こうに
ほらね あの日の遠花火
- 作詞
諸見里修
- 作曲
諸見里修
モロミカン の“遠花火 (feat. 服部杏奈)”を
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遠花火 (feat. 服部杏奈)
モロミカン
ピアニスト・作編曲家である諸見里修によるユニット”モロミカン”が3年ぶりにリリースする新曲。
空間的に遠くて見えないが、音だけは聞こえる花火。時間的に遠くて褪せているが、温もりのある思い出。夏の夜の静寂に抱く郷愁を描き出す。
木管と弦によるアンサンブルをフィーチャーしながら、ほんのりエレクトロの空気も練り込んだ意欲作。
アーティスト情報
モロミカン
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服部杏奈