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「死って、ほんとに突然来るんですよね」
——それは、親友を失ったかなさんがふと語ってくれた、静かで深い言葉でした。
突然届いた訃報。
もう笑いあうことはできないという現実。
誰にも言えなかった想いと、伝えられなかった言葉が胸に残っている。
その“空白”の重さに、私もまた言葉を失いました。
そして気づいたのです。
人生会議とは、「延命をどうするか」といった話じゃない。
“どう生きたいか”を考えること——
それも、いずれ終わる命と真正面から向き合うのではなく、
「今この瞬間を、どんなふうに生きるか」を見つめることだと。
看護師として、訪問入浴で出会った高齢者の方々の暮らし。
散らかった部屋の隅に積まれたままの想い出たち。
段差、動かない身体、大人版ベビーベッドのような介護用ベッド……
老いるということは、ただ年を重ねることではなく、
生活の基盤が少しずつ失われていく現実と向き合うこと。
だから私は、
「エンディングノートが書けないなら、まずは片付けから始めよう」
そう思ったんです。
モノを通じて、自分の価値観に触れる。
何を手放せなくて、何を残したいのか。
それこそが、人生会議のはじまりなのかもしれません。
この歌は、
かなさんの言葉と、現場で見てきたリアルと、
自分自身の「どう生きたいか」を問い直した先に生まれた一曲です。
パンクというかたちを借りて、
私は“生きることの痛み”と“希望”を、まっすぐに叫びました。
「死を語る歌」じゃない。
“今日を生きる”という叫びを込めた——
これがかなさんの『人生会議』です。