最終幕を型落ちテレビで見てる
喝采の音がちょっと遠くに聞こえて
間違ったままの手順を踏んで
興業は続いていくしかないよ。
ぼくは知ってる
あんよの頃から見てる
ただちいさな助手が
曖昧に困るだけで
口を出すのも可哀想で
何も言えないような人だよ 。
…なんで。
今、小さく引きつって
君がそっとうなった
でも痙攣する腕は
画面越しには分からない
失敗作はただ
秘密裏の処理を受けながら
幼いあの頃に戻っている 。
録画を見てる。
遠くて見えないぼくの心は
どこか曖昧に困るだけで
それは何だかすごく怖くって、
日がな見返しつづける。
もう郵便受けはいっぱいの
招待状であふれていくよ
病気になってしまった夜
目が覚めて演台の上
知らない手だ、
ふにふにの、
それが、
ちょっと狂って、
今、疲れたぼくの心を
ぼとっ、と取り落とす
誰ぁれも気づかずに、
拍手の中で 心だけが
幼いあの頃を待ちわびて
もうじき会えるかね…?
喉がそっとうなった
でも震える手!
あの子の声さえもう
ぼくの頭は分からない
小さなカタコンベ、
ぼくたちの、ただ心だけが
おさないあのころにもどっていく。
- 作詞
電ǂ鯨
- 作曲
電ǂ鯨
電ǂ鯨 の“録画”を
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