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おもちゃの楽器が暴走したかのようなチップチューン風の電子音と、マスロック(Math rock)の複雑な変変拍子、そしてファンキーなカッティングギターが目まぐるしく交錯する、BPM125〜135の極めて遊び心にあふれたお茶目でファンキーなマスロック・グリッチ・ポップです。楽曲の軸となるのは、5/4拍子や7/8拍子が不規則にインサートされるトリッキーなポリリズムの構造と、まるで音飛びしたCDのように16分音符単位で細かく切り刻まれた「グリッチ・パーカッション(音のモザイク)」。その目まぐるしいビートの隙間を、ファンキーでキレのあるシングルコイル・ギターの単音リフと、どこかレトロでキッチュなトイシンセ(Toy-like synths)のメロディが予測不能な角度から飛び交い、聴き手を奇妙な電脳遊園地(デジタル・カーニバル)の迷路へと誘います。
ボーカルは、どこか無機質でありながら非常にリズミカルでパーカッシブな英語のリード。サビ(コーラス)の「(Shh)」という文字通りの静寂の割り込みや、言葉を1文字ずつスタッター(音節チョップ)させるギミックが、グリッチテクノのグリッドと完璧にシンクロしています。過激なEDMの定番ビルドアップをあえてパロディ化し、サビのあとの「ドロップ(Drop)」では一転してベースと細切れのボーカルサンプルだけが激しく明滅する、中毒性の高いカットアップ音響を敢行。近代的なハイエンド・ポップスの緻密な音圧と光沢(ポップグロス)をまといながらも、予定調和なダンス・グルーヴを徹底的に拒絶し、最後はすべてのサンプラーの電源が同時に落ちたかのようにプツンと16分音符の途中で完全な真空の静寂へと遮断される、エキセントリックな魅力が弾ける傑作トラックです。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。