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大仰なモッシュ・ブレイクダウン(no moshing breakdown)や激しいディストーションの壁、そしてポストパンク特有の冷徹な音響を徹底的に焼き尽くし、Fugazi譲りのヒリつくような緊張感(Fugazi-adjacent tension)とTurnstile流の現代的なメロディの温かみを融合させた、引き算の美学の極致を提示するポスト・ハードコアです。BPM108の、内側に熱を孕んだミドルテンポの強固な推進力。タイトにロックされた四つ打ちのキック(four-on-the-floor kick)とシンコペーションを刻むスネアの上で、残響に浸された美しいクリーンギター(reverb-drenched clean guitar)が温かみのあるアナログな音響を形成。ベースを最前線に押し出した骨太なミックス(bass-forward mix)と、ルームの空気感を適度に残したドライなスネアが、一切のギミックを排した生々しい密室の飽和音響を構築しています。
歌詞の核となるのは、コンテクストを力でねじ伏せるフラットな現実主義。「周囲が去っていくなかで一人部屋に留まり、つけっぱなしの明かりをただ灯し続ける無為な行為。何かを証明するために動く必要などないという冷徹な諦念と、ただ『現在の膠着』に立ち尽くす男の平熱の独白」。あえてピッチ補正(autotune)を頑なに拒絶したボーカルは、ヴァース(Aメロ)での徹底した抑制から、サビ(コーラス)で一瞬にして背景のレイヤード・ボーカル(layered background vocals)が浮かび上がる劇的な密度の高揚(dynamic swell)を披露。終盤のウィスパーから言葉の崩壊を経て、最後は平坦なセリフ([Spoken low] the light's still on)の途中でカミソリのようにプツンと音が完全遮断(instant cutoff)される、カタルシスの極致です。
Negi0723は、感情の揺らぎと都市の空気感を繊細にすくい取るミュージシャン。 エレクトロニックとポップ、オルタナティブの要素を横断しながら、 きらめきとノスタルジー、衝動と内省が共存するサウンドを描き出す。 印象的なメロディと映像的なリリックが特徴で、 一瞬の感情や夜の断片を切り取るような楽曲世界は、 リスナーそれぞれの記憶や物語と静かに共鳴していく。 ジャンルに縛られず、感覚を信じて音を紡ぐ。 Negi0723の音楽は、日常と非日常の境界線をやさしく溶かしていく。