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等身大のユーモアとまっすぐな愛情が同居した、軽やかで温度のあるロックナンバー『ジャーニー』。
家族や友人、身近な存在へのまなざしを、少し照れくさくて、でも嘘のない言葉で切り取ったリリックが印象的な一曲だ。
サウンド面では、疾走感のあるバンドアンサンブルを軸にしながらも、どこか牧歌的で温かみのあるメロディラインが全体を包み込む。シンプルなコード進行と口ずさみやすいフレーズ、“ジャーニー、ジャーニー”と繰り返されるコーラスが強いフックとなり、ライブでも自然とシンガロングが生まれるような構成に仕上がっている。どこか90年代〜00年代邦ロックの空気感を感じさせつつも、言葉選びやリズムの軽やかさには現代的なポップネスが息づく。
歌詞の中心にあるのは、「旅立ち」と「未熟さを抱えたまま進むこと」。家族の何気ない優しさや、友人との別れ際の言葉、そして自分自身の不器用さを肯定するような視点が、ユーモラスなエピソードを交えながら描かれている。“ドキがムネムネさ”のような遊び心ある表現も、楽曲全体の親しみやすさを引き立てる要素となっている。
過去や居場所に背中を押されながら、それでも前に進んでいく――そんな普遍的なテーマを、過度にドラマチックにせず、あくまで「自分の言葉」で鳴らしているのがこの曲の魅力だ。聴き終えたあとには、どこか懐かしさと前向きな気持ちが同時に残る、そんな優しい余韻を持った楽曲に仕上がっている。
ザ・あどばんは、三重県伊勢市出身の4人組ロックバンド。Vo/Gt ありたこうへいを中心に、Gt うけだこうへい、Ba なかむらこうせい、Dr まえだけんたで構成される。 2022年8月、幼なじみ同士で結成。全メンバーがバンド未経験・担当楽器初心者という異色のスタートを切り、地元・伊勢を拠点にライブを重ねながらバンドとしての基礎体力を培ってきた。2024年頃からは関西圏をはじめ全国へと活動を拡大し、各地のバンドとの邂逅を経て存在感を高めている。 音楽性は、ストレートなギターロックを軸に、パワーポップ的な甘さと初期衝動あふれるバンドサウンドを融合させたもの。シンプルで耳に残るメロディラインと、どこか懐かしさを帯びたコード進行が特徴で、ライブでは青臭さすら武器に変えるエネルギーを放つ。 主に作詞作曲を担うありたこうへいが、Ba なかむらこうせいと過ごした小中学時代の記憶をベースに、不器用でどこか報われない少年の視点から甘酸っぱい初恋や青い春のもどかしさを描写。夢や妄想と現実の落差をユーモラスにすくい取りながら、「Love & Peace」を掲げ、未熟さや敗北さえも肯定する等身大の青春ロックを鳴らしている。