

鐘が鳴る――
ひとつ
また ひとつ
彼岸の花が
咲きました
今宵の月は
……紅いですね
紅く染まった 細き指
誰を待つでも ないというのに
忘れたはずの あの名前
風が今夜も 連れてくる
愛していたと
言ったでしょう
永久に共にと
言ったでしょう
なのになぜ
最後に残した言葉だけが
「さようなら」なのですか
ひとつ散るたび
思い出し
ひとつ咲くたび
憎くなる
この涙さえ
枯れ果てたなら
私は何に――
なればいい
咲けよ 咲けよ 彼岸紅
この身を紅く 染め上げろ
愛した数だけ 傷になり
信じた数だけ 鬼となる
燃えよ 燃えよ この心
月まで焦がす 業火となれ
あなたが捨てた
この命
今宵――
鬼へと生まれ変わる
打て
打て
太鼓よ響け
この怒りごと
天を裂け――!
角を隠して 笑うほど
優しい女じゃ もうないよ
紅を引くたび 蘇る
あなたに触れた あの夜が
憎い
憎いと
何度唱えても
胸のどこかで
消えぬもの
それをまだ
愛と呼ぶなら
なんと愚かな
鬼でしょう
戻れぬことは
知っている
届かぬことも
知っている
それでも胸が
痛むのならば
この痛みごと――
連れてゆく
咲けよ 咲けよ 彼岸紅
涙を喰らって 咲き誇れ
誰かのために 生きた日々
すべてこの夜に 葬ろう
燃えよ 燃えよ この命
あなたの影まで 焼き尽くせ
愛していたよ
だからこそ――
二度と
振り向かない
もしもあの日に
戻れたなら
またあなたを
愛すでしょう
愚かでしょう?
それでも私は
あの日の私を
嫌いにはなれない
愛したことまで
憎んだなら
本当に私は――
何も残らないから
咲けよ 咲けよ 彼岸紅
夜明けを紅く 染め上げろ
鬼と呼ぶなら
呼べばいい
この角さえも
私だから
燃えよ 燃えよ 過ぎた日よ
灰となり風へ 舞い上がれ
あなたがいない
この世界を
私は私で
生きてゆく
彼岸の果てに
朝が来る
紅い花びら
踏み越えて
もう誰のためでもない
この命を――
咲かせよう
鐘が鳴る――
ひとつ
また ひとつ
彼岸の花が
揺れている
今宵の月は
……もう
紅くない
- 作詞者
LUMI和音
- 作曲者
LUMI和音
- プロデューサー
LUMI和音
- リミキサー
LUMI和音
- グラフィックデザイン
LUMI和音
- ボーカル
LUMI和音

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LUMI和音
和の音色と現代的なロックサウンドが交差する、LUMI 和音 -WAON- のアルバム『妖華道中』。
月夜、桜、狐火、雨、雪、そして百鬼夜行――。
妖しくも美しい和の情景を舞台に、それぞれ異なる物語と感情を描いた全10曲を収録。
三味線、尺八、和太鼓などの和楽器が織りなす音色と、力強く幻想的なサウンドが重なり、ひとつの「妖華」の世界へと誘います。
美しく、妖しく、ときに激しく。
夜の帳が下りたなら、妖華たちの道中へ――。
LUMI 和音 -WAON-『妖華道中』
アーティスト情報
LUMI和音
LUMI 和音 -WAON- 和の美しさに、妖艶さ、狂気、切なさ、そして心に宿る激情を重ねた音楽プロジェクト。 三味線や尺八などの和楽器を取り入れたサウンドを軸に、花魁、妖怪、月夜、桜、祭囃子―― 幻想的な「和」の世界を、ロックやバラードなどさまざまな音で描く。 美しく、激しく、ときに儚く。 物語を聴くように楽しめる楽曲とともに、LUMI独自の“和音”の世界を届けます。 ――宵の華が咲けば、宴の始まり。 ヨイヤサ。
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