

カーテンのふちから滲む橙は
夜の終わりというより
隠しきれなかった感情の
断面に見える
眠れないのではなく
眠るにはまだ
わたしの中に
未処理の熱が多すぎる
グラスの底に残る水は
昨日の言い訳みたいに薄く
飲み干せないまま
夜明けを連れて来てしまった
朝焼けと痛みは
やわらかい顔をして
いちばん隠したかったところから
順に明るくしてしまう
愛していた、では足りない
愛されていた、でも足りない
そのあいだで黙ったままで
朝焼けと痛みは
終わりの色ではなく
終われなかった感情に
ふりがなを振るみたいだ
崩れきれずに残ったものが
いまも胸の内側で
白く、浅く、傷んでいる
痛みをしる、ということは
たぶん、ひとつの感情を
ひとつの名で呼ばないことだ
さみしい、の中に
怒りも、羞恥も、期待も、軽蔑もある
会いたい、の中に
拒みたい、も、試したい、も、赦したい、もある
忘れたいのに
忘れたくないのは
あなたではなく
あなたを好きだったわたしの方かもしれない
朝焼けと痛みは
やさしさに似ている
だから余計に
たちが悪い
撫でるように差し込んで
刺すようにひろがって
もう大丈夫、と言いかけた口の
いちばん手前でほどけて
朝焼けと痛みは
赦しではなく
隠したものを
見える場所へ運んでくる
愛だったのか
執着だったのか
まだわたしの深いところで
同じ温度でいる
泣くことは敗北じゃない
でも勝利でもない
ただ、内側の海が
堤防を忘れる瞬間だ
女心なんて言葉は
便利すぎて嫌いだ
そんなひとことで括れるほど
こちらは単純に揺れていない
その矛盾が
わたしの欠陥ではなく
わたしの形なのだとしたら
この切なさもまた
欠損ではなく輪郭なのだろう
朝焼けと痛みは
今日を始めてしまう
まだ何ひとつ
納得していないのに
それでも窓の外はしらんでく
わたしの内側だけが
昨夜の続きを抱いたまま
少し遅れて朝になる
朝焼けと痛みは
赦しではなく
隠したものを
見える場所へ運んでくる
愛している、ではなく
愛してしまった、に近い
その受け身の深さごと
ここに残っている
だからわたしは
まだ夜の味方でいる
- 作詞者
fukucch.owo
- 作曲者
fukucch.owo
- プロデューサー
fukucch.owo
- その他の楽器
fukucch.owo

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fukucch.owo
夜チルemofi2
夜と感情のあいだにある音を、もう一度。
夜チルシリーズ第二弾となる本作は、
Lo-Fi、Chill、R&B、HIPHOP、Ballad、City Pop の余韻を織り交ぜながら、
深夜の静けさ、切なさ、迷い、ぬくもり、そして少しだけ差し込む朝の気配を描いた作品です。
眠れない夜、言えなかった言葉、
消えない面影、揺れる心、ほどけない感情。
そんな誰にも見せない夜の内側を、
より深く、よりエモーショナルに閉じ込めました。
静かに沈む曲もあれば、都会の灯りの中で揺れる曲もある。
それぞれの楽曲が違う表情を持ちながらも、
すべては「夜チルemofi」というひとつの世界へつながっています。
夜を生きるすべての感情に寄り添う、
夜チルシリーズ第二章。
夜チルemofi2、ここからまた新しい夜が始まります。



