拾年後、星の下で。のジャケット写真

歌詞

夏夜に馳せる

虚箱

夏の終わりに華が咲いた。

遠い遠い町の向こう側で。

閉ざされた世界の中で君は言った。

「あの丘に登れば、

花火だって見えるのかもね。」

不確かな儘で良かった。

只、衝動に駆られて走り出す。

君と僕は、夏夜に馳せる。

二人で、明日も明後日も、

全て忘れよう。

「今」を生きよう。

子供の儘で生きてりゃこの先、

「自由」なんて無いだろう。

なぁ、そうだろう。

丘の上に着いた時には

とっくに花火なんて終わっていた。

包まれた静寂の中、君は言った。

「花火なんてどうでもいいくらい、

星が綺麗だよ。」

背を付けて見上げた夜の海、

言葉を失う程綺麗で

君と僕は、夏夜に溶ける。

例えば、何処にも居場所が

無くなってしまっても

二人でまた、

この星空の下で笑い合おう。

きっと、それが一番だ。

夏の夜空に透過して、

嫌な事全部君と二人で

あの星に全て忘れ去りたいんだ。

憂鬱な毎日も、

この胸の苦しみも、「痛み」も。

月が沈み往く宵闇、

君と交わしたこの約束。

胸の「痛み」の正体も分からない儘

君と夜に馳せるのだ。

  • 作詞

    虚箱

  • 作曲

    虚箱

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虚箱 1st mini album

夏の終わりの事。
窓際にある机に頬杖をつき、虚ろな目で部屋の隅を眺めていた。
意識が薄れていく最中、遠くで華の咲く音が聞こえた。
ほんの僅かに、山の向こう側から光が漏れ出していた。
僕は夏の魔力に誘われて、家を後にした。

とある山奥に暮らす、少年、少女の約束と別れを描いたコンセプトアルバム。

アルバム限定曲3曲と、旧曲の再レコーディング版、新曲「彷徨スターゲイザー」を収録。

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