夏の終わりに華が咲いた。
遠い遠い町の向こう側で。
閉ざされた世界の中で君は言った。
「あの丘に登れば、
花火だって見えるのかもね。」
不確かな儘で良かった。
只、衝動に駆られて走り出す。
君と僕は、夏夜に馳せる。
二人で、明日も明後日も、
全て忘れよう。
「今」を生きよう。
子供の儘で生きてりゃこの先、
「自由」なんて無いだろう。
なぁ、そうだろう。
丘の上に着いた時には
とっくに花火なんて終わっていた。
包まれた静寂の中、君は言った。
「花火なんてどうでもいいくらい、
星が綺麗だよ。」
背を付けて見上げた夜の海、
言葉を失う程綺麗で
君と僕は、夏夜に溶ける。
例えば、何処にも居場所が
無くなってしまっても
二人でまた、
この星空の下で笑い合おう。
きっと、それが一番だ。
夏の夜空に透過して、
嫌な事全部君と二人で
あの星に全て忘れ去りたいんだ。
憂鬱な毎日も、
この胸の苦しみも、「痛み」も。
月が沈み往く宵闇、
君と交わしたこの約束。
胸の「痛み」の正体も分からない儘
君と夜に馳せるのだ。
- 作詞
虚箱
- 作曲
虚箱
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夏夜に馳せる
虚箱
- 2
雨の所為にした。
虚箱
- 3
日昏れ
虚箱
- 4
華を厭う
虚箱
- 5
漣
虚箱
- 6
彷徨スターゲイザー
虚箱
- 7
離さないでよ。 (Another ver.)
虚箱
- 8
ただ君に逢いたかった
虚箱
虚箱 1st mini album
夏の終わりの事。
窓際にある机に頬杖をつき、虚ろな目で部屋の隅を眺めていた。
意識が薄れていく最中、遠くで華の咲く音が聞こえた。
ほんの僅かに、山の向こう側から光が漏れ出していた。
僕は夏の魔力に誘われて、家を後にした。
とある山奥に暮らす、少年、少女の約束と別れを描いたコンセプトアルバム。
アルバム限定曲3曲と、旧曲の再レコーディング版、新曲「彷徨スターゲイザー」を収録。
アーティスト情報
虚箱
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